よみがえる新日本紀行「蔵ずまいの町〜福島県喜多方市〜」2025-08-29

2025年8月29日 當山日出夫

よみがえる新日本紀行 「蔵ずまいの町〜福島県喜多方市〜」

再放送である。2022年6月25日。オリジナルは、1975(昭和50)年七月7日。

喜多方というと名前は知っているぐらいのところである。

番組の冒頭で、よろづ屋、と出てきていて、もう今ではこんなことばは使わないだろうなあ、と思って見た。今の若い人には、通用しないにちがいない。(現代では、それが、大きなホームセンターとかドラッグストアとかに変わってきてと思うことになる。)

蔵を持つことが、喜多方の街に住む人にとっては、社会的なステータスのシンボルであった、ということは、そうなんだろうなあと思って見たことになる。なかで、出てきた男性が、ようやく自分で蔵を建てることができて、社会の中流の階級になった、ということを感慨深げに語っていたのが印象的である。

蔵座敷で、法事も営めば、あるいは、お茶会もする。取材のときに雨が降っていて、帰るお客さんに傘を渡していたが、それは古めかしい番傘で、その家の名前が大書してあった。こんな光景は、もう今では絶えてしまったものにちがいないと思える。家の名前を書いた番傘をそなえておくなどということは、この時代の、この地方には、まだ残っていたことになる。

さりげないシーンだったが、喜多方の街で、朝になって商店の前の戸を開けるところが映っていた。これも、今では、なくなってしまった光景といえるだろう。現在では、金属製のシャッターに変わっているはずである。

蔵が、漆器を作るのによく、味噌を作るのによく、また、音楽を演奏するのにもいい。だが、その維持にはコストがかかる。オリジナルの番組の映像でも、蔵の表の漆喰がはがれたままになっている蔵がたくさんあった。

現在では、メンテナンスはできるのだろうが、新しく建てるのは、その職人さんが残っているのだろうか。

2025年8月27日記

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