『とと姉ちゃん』「常子、出版社を起こす」2025-08-31

2025年8月31日 當山日出夫

『とと姉ちゃん』「常子、出版社を起こす」

このドラマは、戦時中の生活の描き方は、ほとんど感心しなかったのだが、戦後になって、闇市の部分は、頑張って作ってあると思う。一言でいって、たくさんの人とものが映っている。映っているもののかずや人数が圧倒的に多い。これを作るのは、かなり大変だっただろうと思うが、この時代の闇市というと、こんな感じだったのだろうかと(私は闇市の経験はまったく無い世代であるが)、見ながら思うことになる。(『とと姉ちゃん』の闇市と比べると、『あんぱん』の闇市が、いかにスカスカで手抜きで作っているか、感じることになる。)

常子は、女学校の同級生だった綾子と、再会する。しかし、綾子は、めぐまれたくらしではない。いや、この時代、日本に生きて帰ってこられて、住むところがある、というだけで、幸運だったというべきかもしれない。

出版社を作って、それでもうけようと、常子は考える。こういう考えもありだとは思うが、せっかく出版社につとめているなら、その会社の軒を借りるような形で始めた方がいいように思える。何より、紙の調達、印刷所の手配など、出版社の実績やこれまでの人脈などが、使えるかと思うのだが、戦後まもなくのころだと、どうだったのだろうか。

ファッション雑誌を作るのはいいとしても、雑誌を買って自分で縫うとなると、これはハードルがある。生地を買わなければならないし、なによりも、型紙が必要である。ここは、既存の服(戦争があっても残っているもの)を再利用する工夫、というあたりが現実的な路線かなと思ったりする。

2025年8月29日記

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