『戦中派不戦日記』2010-10-29

2010-10-29 當山日出夫

山田風太郎.『戦中派不戦日記』(角川文庫).角川書店.2010

角川文庫で出たので、買ってしまった。いま、家の中の手のとどくところには、講談社文庫版で、2冊もっている。古いのと、新しいの。書庫の中をさがすと、さらに古い版もあるはずである。

この本、最初に読んだのはいつのころだったろうか。学生のころかかと思う。その当時読んで、思ったこと……戦時中、なんと、本を読んでいることか、と。この思いは、今も変わらない。いや、今の自分が、どれだけ本を読んでいないか、逆に痛切に感じるのである。

戦時下の極限状況とはいえ、いや、だからこそ、本を読むということに、エネルギーをついやすことができたのだろう。今の、インターネットの発達した時代、電子書籍がどうのこうのという時代を語る前に、ひとはなぜ本を読むのか、再度、考え直してみたいものである。

ところで、この本。底本として、講談社文庫版を使用したとある。で、本やタウンを調べてみると、講談社文庫版は、今もあるらしい。絶版になっているから、新しく出したというわけではないようである。

ともあれ、この本、特に、若い人に読んでもらいたい。

當山日出夫(とうやまひでお)

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