じんもんこん2011のTwitter2011-10-14

2011-10-14 當山日出夫

じんもんこん2011のTwitterアカウントがある。まだ、あまり知られていないようなので、ここに書いておく。

http://twitter.com/#!/jinmoncom2011

(うまく、運用してくれるなら)、「じんもんこん」シンポジウムも、Twitterのような、ソーシャルメディアをつかいこなして、よりもりあがることと思う。

當山日出夫(とうやまひでお)

CH912011-06-02

2011-06-02 當山日出夫

とりあえず、6月11日の、JADS(アート・ドキュメンテーション学会)には行く。いや、行かなければならない。役員なので。

で、それがおわったら、しばらくはゆっくりするつもり。いまのところ、確定しているのは、

CH91 情報処理学会 人文科学とコンピュータ研究会
2011年7月30日(土)
大阪電気通信大学寝屋川キャンパス

である。どうも、寝屋川というのは・・・我が家からは、直線距離にすると近いのだが、電車でいくと、とおまわりのルートをたどることになる。

すでに、秋の学会の予定などはいってきているが、家で本を読めるときは、ゆっくりとすごしたいものである。

當山日出夫(とうやまひでお)

CH902011-04-12

2011-04-12 當山日出夫

第90回 人文科学とコンピュータ研究会発表会

日時 2011年5月21日(土)8:50~(開場・受付)
9:20~(発表)
会場 同志社大学 室町キャンパス(京都府京都市)
http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_access.html

【学生セッション1】
[9:20 - 10:00]
(1)同時代仏師との比較による快慶作品の特徴について―様式と法量からみる―
○久保文乃(同志社大学大学院文化情報学研究科博士前期課程),村上征勝(同志社大学)

[10:00 - 10:40]
(2)西鶴作品の文章分析―先行研究の計量文献学的検証―
○上阪彩香(同志社大学大学院文化情報学研究科博士前期課程),村上征勝(同志社大学)

[10:40 - 11:20]
(3)空間情報を含む資料のメタデータ記述-AEI Map Metadata Schemaの設計・Place Identifierによる地名辞典
○平松晃一(名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程,日本学術振興会特別研究員)

【学生セッション2】
[12:35 - 13:15]
(4)音楽療法の質的事例報告に関する計量的分析の試み
○竹原直美(同志社大学大学院文化情報学研究科博士後期課程),矢野環(同志社大学)

[13:15 - 13:55]
(5)ダンスのアップダウン動作における二者間の身体動作特徴
○鹿内菜穂(立命館大学大学院理工学研究科博士後期課程,日本学術振興会),八村広三郎(立命館大学)

[13:55 - 14:35]
(6)ランダムフォレストを用いた英語科学論文の分類と評価
○小林雄一郎(大阪大学),田中省作(立命館大学),冨浦洋一(九州大学)

【一般セッション】
[14:50 - 15:30]
(7)Web上で公開された博物館資料メタデータの評価の試み
○矢代寿寛(総研大),宮澤彰(NII)

[15:30 - 16:10]
(8)日本工芸データベース―在外コレクション所蔵作品を中心とする画像データベース構築について
○前崎信也(立命館大学),ビンチクモニカ(立命館大学)

[16:10 - 16:50]
(9)マルチデバイス対応の研究成果公開サービスの試み
○岩崎陽一(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程),永崎研宣(人文情報学研究所), 下田正弘(東京大学),久米裕子(京都産業大学)

[16:50 - 17:30]
(10)テキストマイニングによる若者の観光需要の推定~大学生のライフスタイルに着目して ~
○田中良典(電通国際情報サービス),井出明(追手門学院大学)

當山日出夫(とうやまひでお)

CH90募集2011-03-04

2011-03-04 當山日出夫

情報処理学会/人文科学とコンピュータ研究会で、次回の研究会の募集がはじまっている。

2011年5月21日(土)
同志社大学室町キャンパス

発表申し込み締め切り 2011年3月22日(火)

詳細は以下のURLより、

http://www.jinmoncom.jp/

當山日出夫(とうやまひでお)

私的じんもんこん2010覚書(5)2010-12-25

国立国会図書館のデジタルアーカイブ事業2010-12-25 當山日出夫

文字を読むとき、ただ、文字だけを見ているのではない。その前後の文脈のなかで読んでいる。このことが、なかなか理解されていないな、と感じた。

今回のじんもんこん2010で、文字をあつかった発表がいくつかあった。翻刻の支援システム、とでもいえばいいだろうか。それらの発表を聞いていて感じたのは、まだまだ、人文学研究者の仕事の現場の感覚を、つたえるのはむずかしいのか、ということ。

古典籍の翻刻のような仕事・・・昔の写本の字を見ているだけのように見えるのかもしれないが、読んでいるのである。前後の文脈からのこの字は、こうであろう。あるいは、この字のくずしかたは、この文献の筆者のくせから判断して、この字であろう、など。

こういったこと、人文学で古典籍をあつかう人間にとってはあたりまえのことなのだが、意外と、このところが、つたわっていないなと感じた。まあ、発表したのが、大学院生など若い人だったので、このあたりの事情に不案内なのはわからないではない。しかし、その発表を指導する人が、もうちょっと気をつけてもよかったのではないだろうか。わかっているはずなのである。

ちょっとした感覚のいきちがいが、場合によると大きな亀裂にならないともかぎらない。

一方では、実際に古典籍を読む人間にとって、どのようなシステムがあればいいのか・・・この要求をきちんと提示することも大事だろう。これは、相互の問題である。一方的に、情報工学の側の人に責任があるわけではない。この相互のコミュニケーションの場として、「じんもんこん」シンポジウムや、CH研究会が、機能すればと思う。

これが、うまくかみあうならば、これから、まだまだ、CH研究会の未来はある、と思う。それを、どのようにもっていくかは、研究会の運営にかかっているのかもしれない。今後に期待したいところである。

當山日出夫(とうやまひでお)

私的じんもんこん2010覚書(4)2010-12-23

2010-12-23 當山日出夫

ちょっと忙しくしていて時間があいてしまった。それも、今日の授業で終わる。

さて、一般の研究発表の他に面白かったのは、

基調講演
文化財アーカイブを取り巻く現状と展望
津田徹英(東京文化財研究所)

であった。話しとしては、文化財のデジタルアーカイブにおける、相互の信頼関係の問題、というところである。とにかく、具体的な事例が出てきていたのが、興味深い。

(ここでは名前は出さないが、講演では、きちんと実名を出して発表)、ある文化財の全集、そこから、ある有名寺院に関連する資料がごっそりと抜け落ちてしまっている。つまりは、その全集の出版もとと、寺院との間の、コミュニケーションの不足、相互の、信頼関係を気づけなかったから。

これを、実際の美術全集で、空白になった写真の箇所を、見せられると、なるほど、とおもうのである。

そして、重要だと思うのは、この講演で述べられたようなことが、今後の、人文学とコンピュータ利用の世界のなかで、ますます重要になってくるということである。

文化財の多くは、個人であったり、寺社であったりの、場合が多い。(博物館への寄託などもふくめて。)そこで、まず、必要になるのは、その「所蔵者」の個人・寺社などとの、信頼関係を、どのように構築・維持していくか、ということである。

このことについては、既存の人文学の世界では、それなりのものをこれまでにきづきあげてきている。あるいは、少なくとも、相互に、どのようなルールがあるかの認識は共有できるようになっている、と言ってよいであろう。

そこにコンピュータをつかった人文学研究がはいってきて、さて、どうなるだろう。これまでに、つちかってきた、文化研究の歴史的経緯を、きちんと尊重してくれるだろうか。まずは、このあたりの、相互の、コミュニケーションの場をつくっていくことから必要になってくるのではないだろうか。この意味では、画像データなどが簡単に利用できるようになった今日これからこそが、本当の意味で、人文学研究者、文化財の所有者・管理者、情報工学の研究者、それぞれの立場から、話しをする場面が必要になってきているように思われる。

全体の印象としては、今回の「じんもんこん」からは、この基調講演は、非常に価値のあるものだったと思う。このことの意義を、情報工学系の研究者の人たちが十分に理解してくれるとありがたいと思うのである。

當山日出夫(とうやまひでお)

私的じんもんこん2010覚書(3)2010-12-16

2010-12-16 當山日出夫

結局のところ、私の聞いたセッションは(研究発表では)、

A1 応用
B2 語彙分析
A3 デジタルアーカイブ
B4 データベースの活用
B5 仏教学への適用

ということになる。最後のB5のセッションでは、座長(司会)もした。

総じて、これまでの「じんもんこん」の研究発表と大きくかわったという印象はない。従来どおり。よくもわるくも、である。これがこのまま、次年度も継承できれば、それにこしたことはない。(というのは、関係者には知れ渡っていることであるが、CH研究会の今後の先行きはかなり厳しいものがある。)

個々の発表について、言及するのはやめにしておく。(時間の余裕がない。)だが、特に気になったことなどは、追って記していきたい。

次回に。

當山日出夫(とうやまひでお)

私的じんもんこん2010覚書(2)2010-12-14

2010-12-14 當山日出夫

初日は、まず、人文学とコンピュータ利用についてのメタレベルの議論がメインであったといえよう。

先に記したごとく、

人文学にデジタル化に関するオープンなメタ議論の意義
永崎研宣、中村雄裕、後藤真

この他、

招待講演
Digital Humanities: A Collaborative Dicipline
Harold Short

ワークショップ
Dugital Humanities における国際コラボレーション
Harold Short 、 Gerhard Brey 、 下田正弘、Leith Morton

人文情報学(デジタル・ヒューマニティーズ)というのが、独立した学問分野として成り立つのかどうか・・・という観点からは、非常に刺激的な内容のものであった。

総合的に整理するなら、それは、成り立ちうるものである。では、その基盤となるものは何か。方法論への自覚である、ということになるであろうか。

私見としては、人文情報学には、二つの立場があり得ると思っている。

第一に、これからどんどんコンピュータが普及していけば、おのずとすべての人文学領域においてもコンピュータは必須のものになる。自然と、人文情報学というものが生まれてくるのである。

第二に、いやそうではなく、それでもやはり、人文情報学という独自の領域が成立しうるのである。

この二つの考え方が、錯綜していたように思える。そして、後者を主張する場合でも、その基盤が、特にあるというわけではなかったようにも思える。それが、今回のシンポジウムで、ぼんやりとではあるが、輪郭が見えてきたような気がする。

コンピュータを使うことによって達成できることへの、方法論的な自覚をもってとりくむか否か、というあたりになるだろうか。では、その自覚とはどのようなものであるかについては、まだ、議論の余地があるようにも感じるのである。しかし、おおむねこのような方向といっていいだろう。

これを逆の方向から見るならば、コンピュータの利用によって、その方法論について、自覚的であることを獲得し得た研究領域というものが、存在しうるということにもなるだろう。研究対象、方法の、モデル化と言ってもよいかもしれない。

あるモデルをつくって、そこからものを考えていくことを、もっとも苦手とするのが従来の人文学であったとするならば、それに対して、あえて、そのような方向に踏み出すことがあってもよいのではないか。

ただ、そうはいっても、現状(すくなくとも日本の)では、先駆的ないくつかの事例があるにとどまり、総体として、これが、人文情報学であると提示でき得ものが、まだ、確立していない、とはいえるかもしれない。

とはいえ、今後、ものを考える方向性については、ある程度見えてきたような気がする。

當山日出夫(とうやまひでお)

私的じんもんこん2010覚書(1)2010-12-13

2010-12-13 當山日出夫

なんだかいそがしくて、ブログを書く時間の余裕もない日々であったが、恒例のごとく、毎年のじんもんこん2010の私的感想など、書いておきたい。

2010年12月11~12日、東京工業大学、である。

11日の朝、9:30からスタートでは、とても、その日の朝に出たのでは間に合わない。前日からいくことにする。特に、初日の最初のセッションで、メタレベルの議論について、まとまってあるとあっては、聞き逃すわけにはいかない。

セッション AB0
人文学におけるデジタル化に関するオープンなメタ議論の意義
-じんもんこん/Humanities Computing/Digital Humanitiesの招来にむけて-
永崎研宣、中村雄裕、後藤真

話としては・・・私の観点からは、特に目新しいことはない。しかし、斬新であると感じるのは、このような発表を、堂々と冒頭に持ってきたプログラムの組み方にあるだろう。

これまでも、「じんもんこん」についてのメタレベルの議論がなされてきていなかったわけではない。いや、むしろ、私個人としては、そのような議論を歓迎してきたところもある。

だが、そのような方向にばかり向かうというわけでもない。メタレベルの議論なんかよりも、実質的に何かを作ることの方が大事・・・という意見・雰囲気がなかったわけではない(私の個人的見聞の範囲内においてであるが)。それが、今回、メタレベルの議論から、シンポジウムをスタートさせるというのは、非常な決断であったのかもしれない。

ところで、東京に行って、宿泊は、いつものとおり、お茶の水。さて、どうやって、東京工業大学まで行こうか・・・いろいろ、地下鉄もできて、目黒からの電車も新しくなって・・・とあるのだが、ここは、一番わかりやすく、山手線で目黒まで、そこから、東急に乗り換え、という行き方でいくことにする。

学生のころ、東京では、目黒近辺にすんでいたが、(そのころは、目蒲線)あまり乗る機会がなかった。それが、いつのまにか、新しい路線になってしまっている。まったく、東京に行くたびに、道にまようのである。

當山日出夫(とうやまひでお)

CH87(6)2010-08-08

2010-08-08 當山日出夫

守岡知彦さん
CHISEのセマンティックWiki化の試み

CHISEによる文字組成、これを、Wikiで記述するには……という発表なのであるが、なんとなくわかるような、わからないような。

文字(特に漢字)についての知識をWikiでとなった場合、どのようになるのだろうか。具体的イメージが、いまひとつつかめない、というのが正直なところ。これは、質疑で私が質問したことにもなる。つまり、Wikiによる「版」の管理という機能と、文字についての考え方の違い、これは、どのようにシステムのなかに存在することになるのだろうか。

とはいえ、実際に稼働したとしても、現実にアクセスして何かしようとするような人は、もうすでにお互いの素性を知っているような世界だから、特にどうということもないか……というのも、みもふたもないが、一番の正解かもしれないと思ったりもする。

文字というごく身近にあるものでありながら、それについてきちんとした説明をしようと思うと、困るものもない。まあ、言語学一般がそうだともいえる。その中で、日本における文字研究のあり方もまた問題であるとは思うのだが。などと書いているうちに、そろそろ、8月11日、文字研究会のワークショップが近づいてきた。

特に何をする役目というわけではないが、ともあれ、CH研究会のつぎは、文字研究会になる、ということで、夏休みが過ぎていく。

當山日出夫(とうやまひでお)