国立近現代建築資料館に行ってきた2018-12-13

2018-12-13 當山日出夫(とうやまひでお)

建築資料館

先週末、ちょっと所用で東京に行ってきた。(なので、国語語彙史研究会は欠席してしまった。)

日曜日のうちに夕方までに帰ればいいとい思っていたので、東京の中でまだ行ったことのないところに行っておくことにした。今回、行ったのは、湯島にある、国立近現代建築資料館である。

文化庁 国立近現代建築資料館
http://nama.bunka.go.jp/

宿はお茶の水であった。チェックアウトしてから、荷物をホテルにあずけて、地下鉄(千代田線)に乗る。新御茶ノ水駅から湯島まで一駅である。

国立近現代建築資料館は、旧岩崎邸庭園の中にある。休みの日は、旧岩崎邸庭園を通ってしかはいれない。旧岩崎邸庭園のチケット(400円)を買ってから、まず、建築資料館の方に行ってみた。

今開催しているのは、

明治150年 開館5周年記念企画
明治期における官立高等教育施設の群像

である。入館は無料。それから、図録も無料でもらえる。

建築関係の資料といっても、図面とかが主であるから、そんなに派手な展示ということではない。しかし、見ていくと、明治になって、日本の国家の近代化とともに、重要であったのが、高等教育。特に、旧制の高等学校、大学、である。それらの建築そのものが、近代を代表するものとなっている。

これらのうち今に残っているものはわずかである。私の身近なところでいえば、奈良女子大学の建物などがある。昔の、女子高等師範学校の名残である。

展示を見ていって、神宮皇學館がもとは官立の大学であったことに、改めて気付く。今は、私立の大学であるが、戦前までは、宮内省所管の学校だった。戦前のこの学校のことについては、『やちまた』(足立巻一)に詳しく書かれている。

やまもも書斎記 2018年3月19日
『やちまた』足立巻一
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/03/19/8806507

規模の大きな展示ということではないが、近代の建築資料のアーカイブズとして見れば、貴重な品々が展示されている。建築、建築史についての専門的知識がないので、今ひとつその価値のわからないところもあったりはするのだが、いい企画の展示だったと思う。

建築資料館を出て、旧岩崎邸の方に行ってみた。

『ブッデンブローク家の人びと』トーマス・マン(その六)2017-05-11

2017-05-11 當山日出夫(とうやまひでお)

つづきである。
やまもも書斎記 2017年5月10日
『ブッデンブローク家の人びと』トーマス・マン(その五)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/05/10/8552184

この小説の本筋とは関係ないことだが気になったことなので、書き留めておくことにする。それは、アーカイブズということについてである。

アーカイブズは、何も公的な公文書だけが対象であるのではない。個人のもの、家のものもある……このようなことは、アーカイブズ学の入門書を読めば書いてある。だが、個人、家のアーカイブズといって、日本ではどうもいまひとつどんなものか想像できないでいた。たぶん、アルバムとか日記などをさしていうのだろうと思っていた。あるいは、江戸時代の古文書(商家などの)をいうのだろうかと思っていた。

だが、『ブッデンブローク家の人びと』を読むと、おそらくこれがこの家、ブデンブローク家のアーカイブズなんだな、という場面がいくつか登場する。家族に起こったできごと、出産、結婚、死亡などの記録を書き留めたものがある。なにか、家族にできごとがあったとき、その時の家の長であるもの(コンズル)が、それに記入する場面が、何度となく登場する。そして、そのアーカイブズは、代々にわたって引き継がれ、書き継がれていくものとしてある。

作中では、特に「アーカイブズ」の用語はつかっていない。しかし、アーカイブズ学の予備知識をもって読むと、これがこの家のアーカイブズなんだなと理解される。

たぶん、ヨーロッパの市民社会において、各家の記録をなにがしかの文書にしたためてまとめて保存しておくということが、一般的になされていたのであろう。

このようなこと、小説の本筋とは関係がない。しかし、近代のヨーロッパ市民社会において、どのようにその一族が形成されていったのか、という観点からは、この家のアーカイブズの存在は意味のあるものだと思う。

なお、今般、デジタルアーカイブ学会ができる。ここに期待するところ、私としては少なからずある。といって、もう会員になって頑張ろうという気にはならないでいるのだが。静かに見守っていきたい。ただ、一言いっておけば、この近年の傾向……デジタルアーカイブの推進のなかにおいて、旧来の伝統的な紙資料、文書をあつかうアーカイブズ学への、リスペクトが必須であると思っている。

このような観点から、西欧近代社会におけるアーカイブズというものを、再度、日本においてもふりかえってみる必要があると感じている。

近畿地区MALUI名刺交換会20162016-06-09

2016-06-09 當山日出夫

今年も、名刺交換会がひらかれる。

近畿地区MALUI名刺交換会(2016年度)
2016-06-26(日)19:00-21:00
コープイン京都 2階 大会議室

 http://bit.ly/MALUI2016

この行事、何年か前に、私がふと思い立ってはじめてみたものである。
最初は、京都MLA名刺交換会といっていた。それが、MALUIに拡張され、近畿にまでひろがっている。

ところで、「名刺交換会」という名称……たまたま、私が、慶應義塾の塾員だから知っていたことばである。今でも、慶應では、名刺交換会をやっているはず。なにげなく使ってみたことばだが、今では、このことばで定着してしまったようである。

追記(2016-06-16)
事情があって、この会、今回は、私は不参加にします。残念ですが。また、いろんなおりに、みなさまにお目にかかることもあろうかと思います。

アーカイブサミット20162016-06-06

2016-06-06 當山日出夫

アーカイブサミット2016のパワーポイントのスライドが、WEBで見られるようになっている。これは、生貝直人のもの。

めざすべきナショナルデジタルアーカイブの機能イメージ全体像
http://ikegai.jp/AS2016.pdf

記録のため、ここにも記しておくことにする。

デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会及び実務者協議会2016-06-03

2016-06-03 當山日出夫

昨日にひきつづき、ツイッターにおける生貝直人からの情報。記録の意味で、ここにも記しておきたい。

デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会及び実務者協議会
中間報告

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_kyougikai/index.html

saveMLAKのNHK報道・資料など2011-04-25

2011-04-25 當山日出夫

saveMLAKのこの前の、
緊急討議
「東日本大震災 被災支援とMLAK-いまわたしたちにできることは」
2011-04-23 学習院大学

http://savemlak.jp/wiki/saveMLAK:Ev/20110423

これについての当日の資料は、上記のURLから見ることができる。

それから、NHKの取材があったらしいが、そのニュースについては、

被災文化施設の支援で議論
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110423/k10015511701000.html

となっている。これを書いている時点では、まだ見られる。

當山日出夫(とうやまひでお)

saveMLAK:第1回saveMLAKウィキ祭り2011-04-21

2011-04-21 當山日出夫

saveMLAKに関連しての行事である。

saveMLAK:第1回saveMLAKウィキ祭り
2011年4月24日
http://bit.ly/fmH3oA

當山日出夫(とうやまひでお)

4月23日のsaveMLAK2011-04-21

2011-04-21 當山日出夫

2011年4月23日(学習院大学) saveMLAKについてである。

最新の情報は、

緊急討議「東日本大震災 被災支援とMLAK-いまわたしたちにできることは」
http://savemlak.jp/wiki/saveMLAK:Ev/20110423

★なお、参加には事前登録が必要。
http://p.tl/sQws ※定員に達したので締め切りました。2011-04-22

日本アーカイブズ学会
アート・ドキュメンテーション学会
情報知識学会
日本ミュージアム・マネージメント学会
大学図書館問題研究会
情報処理学会人文科学とコンピュータ研究会(CH研究会)
Code4Lib JAPAN
日本図書館研究会
日本図書館協会
全国学校図書館協議会
図書館総合展運営委員会
日本博物館協会
ヤングアダルト・サービス研究会
図書館問題研究会
図書館海援隊
図書館海援隊サッカー部
公民館海援隊
図書館友の会全国連絡会
漢字文献情報処理研究会
全日本博物館学会
日本教育大学協会 学校図書館部門
全国歴史資料保存利用機関連絡協議会 調査・研究委員会 

となっている。

當山日出夫(とうやまひでお)

追記 2011-04-21 ヤングアダルト・サービス研究会以下を追加。
追記 2011-04-21 図書館友の会全国連絡会以下を追加。
追記 2011-04-22 日本教育大学協会 学校図書館部門を追加。
追記 2011-04-22 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会 調査・研究委員会を追加。

saveMLAK専門技能ボランティア(プロボノ)登録フォーム2011-04-16

2011-04-16 當山日出夫

saveMLAKで、専門技能を持った人のボランティアを募集している。

===================================

saveMLAK - 博物館・美術館、図書館、文書館、公民館(MLAK)の被災・救援情報サイト < http://savemlak.jp/ > では、被災地への直接・間接の支援にあたる博物館・美術館、図書館、文書館、公民館(MLAK)の運営に関する専門技能を持つボランティアの登録を受け付けています。

===================================

URLは、

https://spreadsheets.google.com/viewform?formkey=dHh2Skg4TDFRTTMtUWljNkhyT25YeVE6MQ

http://bit.ly/saveMLAKform

である。

當山日出夫(とうやまひでお)

saveMLAKの登壇者2011-04-15

2011-04-15 當山日出夫

saveMLAKの登壇者がきまったようなので記しておく。

saveMLAK

http://savemlak.jp/wiki/saveMLAK:Ev/20110423

緊急討議「東日本大震災 被災支援とMLAK-いまわたしたちにできることは」

2011年4月23日
学習院大学(目白) 南3号館203教室

===================================

13:00  開会

発 言1:MLAKの展開  岡本 真(ARG)
発 言2:Mからの報告  山村真紀(ミュージアム・サービス研究所)
発 言3:Lからの報告  常世田良(日本図書館協会事務局次長)
発 言4:Aからの報告  青木 睦(国文学研究資料館研究部准教授)
発 言5:Kからの報告  神代 浩(国立教育政策研究所教育研究情報センター長)
発 言6:文化財レスキューから 栗原祐司(文化庁文化財部美術学芸課長)

司  会:水谷長志(東京国立近代美術館情報資料室長)

各発言8分程度、その後、フロアを交えて自由討議

14:30  閉会

===================================

當山日出夫(とうやまひでお)