『青天を衝け』あれこれ「栄一、京の都へ」2021-05-11

2021-05-11 當山日出夫(とうやまひでお)

『青天を衝け』第13回「栄一、京の都へ」
https://www.nhk.or.jp/seiten/story/13/

前回は、
やまもも書斎記 2021年5月4日
『青天を衝け』あれこれ「栄一の旅立ち」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/05/04/9373811

この回から、物語は一橋家編ということになるらしい。故郷の血洗島編は、前回で終わりということのようだ。

栄一と喜作は、京に出る。それにさきだって、円四郎のもとに行くのだが、どうもよくわからないというのが正直なところ。一橋家に仕えることになるのか、ただ、面識があるだけなのか、このあたりあいまいなままである。

が、ともあれ京の町に出て、円四郎と再会することになる。結果的には、一橋家に仕えるということになるようだ。(確かに、史実としては、一橋家に仕えているのだが。)ここのところは、円四郎に気に入られてということらしい。

それから、よく分からなかったのが、武士というもの。以前、江戸に出て武器を買いにやってきたときは、木刀をもっていた。刀ではない。それが、この回、円四郎の家をたずねて、それから京に向かうとなったときには、大小の刀をたずさえていた。れっきとした武士の姿である。

さて、この時代、農民であったものが、そう簡単に刀を差して今日から武士になりました、といえるものなのだろうか。たぶん、時代考証を経てのことだとは思うのだが、どうも、あまりにも簡単にいきすぎているような気がしてならない。(渋沢という名字があるということは、農民としても、名字帯刀を許されていた、という基盤があってのことかもしれないが。)

ともあれ、この回で、栄一たちは武士になった、ということなのだろう。そして、武士の目で見て、あるいは一橋家の家臣の目で見て、これからの幕末の時代を描くということになるはずである。結果としては、武士の世の中は終わることになるのだが、その歴史の結果が分かった目で見てみると、なぜここで栄一が武士にならなければならないのか、このあたりの流れが今一つ分かりづらいように思える。

次週以降、いよいよ幕末ということで物語は展開するようだ。楽しみに見ることにしよう。

五代友厚も出てきていた。渋沢栄一とどうかかわることになるのだろうか。

そして気になるのが、徳川家康。この回は、登場がなかった。もう出てこないのだろうか。

2021年5月10日記

追記 2021-05-18
この続きは、
やまもも書斎記 2021年5月18日
『青天を衝け』あれこれ「栄一と運命の主君」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/05/18/9378726