JADSからMLAへ、カギは「標準化」2009-06-07

2009/06/07 當山日出夫

2009年6月5日(金)6日(土)
アート・ドキュメンテーション学会(JADS)が、立命館大学GCOE(DH-JAC)と、共同で開催。(両方に関係していながら、この関係、もひとつよくわからない。いわゆる「共催」ともすこし違う。ま、無事に終わったことだし、いいか。)

個別の発表については、ふれる余裕がないし(都合で、一部、聞いていない発表もあるので)はぶくとして、全体的な印象をすこし。

MLA(博物館・図書館・文書館)の連携が必要。その基盤には、デジタル技術が必須。

このとき、重要なのは、最先端の技術の動向も大事であるが、それにのみ目を奪われてはいけない。コンピュータを使うと、こんなことができますよ、で人目をひこうとする時代は、終わりであると思う。これからは、すでにある技術をつかう、発想の問題。だれのために、なんのために。

これから、MLA連携をすすめるとするならば、中核になるのは、おそらく「L(図書館)」であろう。現時点で、最も相互の連携がうまくいっている分野(すくなくとも日本においては)。また、何よりも、従来の「知」の蓄積は、基本的に「書物」を軸にある。

そして、何よりも重要なのは、「標準化」という考え方。これを、どうみんながうけいれるか。端的に言えば、「自分がひとつ我慢する」そうすると、「みんなが倍にしあわせになれる」、とでも言えるだろうか。

デジタルコンテンツの共有・流通・蓄積・継承のための標準化、これを受け入れる発想を持ちうるかどうか。

それにしても、他の学会で顔なじみの人もいれば、なぜこの人とこの学会で顔を合わせるのか、と思うひともいる。人文学研究におけるコンピュータ利用の世界、確実にひろがりをみせていることは、確かである。

當山日出夫(とうやまひでお)

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