『とと姉ちゃん』「常子、職業婦人になる」 ― 2025-07-13
2025年7月13日 當山日出夫
『とと姉ちゃん』「常子、職業婦人になる」
和文タイプライタというのは、1980年代ぐらいまで、かなり使われていた。大きな変化があったのは、無論、ワープロの誕生による。ワープロ専用機……オアシスとか、文豪とか、書院とか……もう、このような記憶のある人間の方が少数派になってしまっただろうか。パソコンが普及しはじめたころ、ソフトウェアとしてのワープロがあった。今では、マイクロソフトのWordの独占状態になっているが、松とか、一太郎とか(これは今でもある、現に、この文章を書いているのは、ATOKを使っている)、その他、いろいろとあった。個人的には、管理工学研究所の作った松は、非常に優れたワープロだったと思っている。この時代の製品としては、きわめてユーザインターフェースが良かった。少なくとも、私の感覚にはあっていた。
タイピスト……英文、和文……が、女性の花形職業であった時代である。かつてこういう時代があったことは確かなことである。
ちょっと気になることとしては、この週のタイトルで、職業婦人、と使ってある。タイピストは職業婦人ということでいいのだが、では、森田屋で働いている女性は、職業婦人ではないのか……つまり、働く女性=職業婦人、ではなかったということになる。強いていえば、ホワイトカラー限定、といっていいだろうか。(バスの車掌さんなどをふくめて考えるべきかもしれないが。)
森田屋のような家内労働で働いていても、働く女性と見なしてこなかった、これは、いまでもあるだろう。森田屋の仕事を見ると、若い富江などのやっていることは、男性の仕事と同等のことをしているように見えるのだが。(ここれは、女性についての労働観の歴史として、あらためてふりかえってみる必要のあることである。)
それにしても、このドラマを作ったとき、まだ稼働する和文タイプライタが残っていて、使える人がいた、ということになる。おそらく、時代的には、ギリギリのところだったかもしれない。
2025年7月12日記
『とと姉ちゃん』「常子、職業婦人になる」
和文タイプライタというのは、1980年代ぐらいまで、かなり使われていた。大きな変化があったのは、無論、ワープロの誕生による。ワープロ専用機……オアシスとか、文豪とか、書院とか……もう、このような記憶のある人間の方が少数派になってしまっただろうか。パソコンが普及しはじめたころ、ソフトウェアとしてのワープロがあった。今では、マイクロソフトのWordの独占状態になっているが、松とか、一太郎とか(これは今でもある、現に、この文章を書いているのは、ATOKを使っている)、その他、いろいろとあった。個人的には、管理工学研究所の作った松は、非常に優れたワープロだったと思っている。この時代の製品としては、きわめてユーザインターフェースが良かった。少なくとも、私の感覚にはあっていた。
タイピスト……英文、和文……が、女性の花形職業であった時代である。かつてこういう時代があったことは確かなことである。
ちょっと気になることとしては、この週のタイトルで、職業婦人、と使ってある。タイピストは職業婦人ということでいいのだが、では、森田屋で働いている女性は、職業婦人ではないのか……つまり、働く女性=職業婦人、ではなかったということになる。強いていえば、ホワイトカラー限定、といっていいだろうか。(バスの車掌さんなどをふくめて考えるべきかもしれないが。)
森田屋のような家内労働で働いていても、働く女性と見なしてこなかった、これは、いまでもあるだろう。森田屋の仕事を見ると、若い富江などのやっていることは、男性の仕事と同等のことをしているように見えるのだが。(ここれは、女性についての労働観の歴史として、あらためてふりかえってみる必要のあることである。)
それにしても、このドラマを作ったとき、まだ稼働する和文タイプライタが残っていて、使える人がいた、ということになる。おそらく、時代的には、ギリギリのところだったかもしれない。
2025年7月12日記
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