『海の史劇』『ポーツマスの旗』2011-02-16

2011-02-16 當山日出夫

これまで、『坂の上の雲』(司馬遼太郎)は、二回読んでいるのだが、こちらは、今回、やっと読んだ。

吉村昭.『海の史劇』(新潮文庫).新潮社.1981年(2003年改版)

吉村昭.『ポーツマスの旗-外相・小村寿太郎-』(新潮文庫).新潮社.1983年

どちらも、日露戦争を舞台にしている。司馬遼太郎『坂の上の雲』が、近代国民国家としての日本の成立を、非常に肯定的に描いているに比べるならば、むしろ、そのあたりを、冷静・客観的に書いている。

いろいろ感想はあるが、ひとことだけいえば……ものごとを始めるとき、その終わりを考えておくことの重要性であろう。日露戦争を始めるにあたって、その当時の日本は、どう終わらせるか……日本の実力をみきわめ、アメリカの仲介にのぞみをたくし、工作をはじめる……このあたりの、リアルな国家運営のあり方を、みごとに描いている。

NHKの『坂の上の雲』、今年の年末で、ようやく第三部で、終わりをむかえるのだろうが……読んでおきたい本のひとつである。

當山日出夫(とうやまひでお)

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