『鎌倉殿の13人』あれこれ「夢のゆくえ」2022-11-08

2022年11月8日 當山日出夫

『鎌倉殿の13人』第42回「夢のゆくえ」
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/42.html

前回は、
やまもも書斎記 2022年11月1日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「義盛、お前に罪はない」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/11/01/9537408

いよいよドラマは、実朝の暗殺という方向に向かっていくようだ。

見ていて思ったのだが、海岸で船を作っているのなら、海から水路を掘って船のところまで水が来るようにすればいいのではないだろうか。どうもコロの上をころがして運搬するというのは、現実的ではないような気がする。

ともあれ、この回は船のことがメインであった。船をつくるというのも、その背後に何かうさんくさいものが感じられる。そして、それを挫折させるのも、陰謀のあってのことのようだ。結局、実朝の夢はくじける。

実朝は理想を求めている。だが、それを義時がはばむことになる。たぶん、義時は、権力のリアリストなのである。現実に、鎌倉で権力を掌握するとはどういうことなのか、一番よく感じ取っている。であるが故に、実朝の理想論を許すわけにはいかないし、また、政子とも相容れないことになる。

このドラマ、権力者としての義時を描いていると思って見ている。しかも、その権力は、どす黒い暗い側面を持っている。この意味においては、これまでの大河ドラマとは一線を画すものになっていると感じるところがある。

次回以降、実朝暗殺に向けてどう展開することになるのか。公曉……ATOKでは「くぎょう」から変換して出てくるようになっているが……は、どう動くことになるのか。楽しみに見ることにしよう。

2022年11月7日記

追記 2022年11月15日
この続きは、
やまもも書斎記 2022年11月15日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「資格と死角」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/11/15/9541084