WORDで何を教えるのか2008-03-14

2008/03/14 當山日出夫

ブログ「大学教員の日常・非日常」で、「いつかGoogleを教える日」が興味深い。

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大学での情報処理教育といっても、所詮は、「高校で学べなかった人のための、WordとExcelとPowerPoint教室」である、とする。

これには、同感。だが、一方で、大学で、WORDを教えるとするとき、それは、単なる、ちまたのパソコン教室ではないのだヨ、ということは、強調している。教えたいのは、WORDの操作法ではなく、アカデミックな文書の書き方と、そのための道具としてのWORDの使い方である……ということを、かなりくどく何度も言う。

この意味では幸いなことにというべきか、大学のコンピュータが07年度からXPになった(それまでは2000)。で、導入してある、オフィスのシステムが、2003版。一方、当然ながら、普通のパソコンショップで、コンピュータを買えば、2007版になる(OSは、言うまでもなく、VISTA)。

文書ファイルの互換性が一応あるとはいうものの、これほど、使い勝手が違うと、まったく別物と言った方がいい。だから、授業のはじめにこういう、

「大学の教室にある2003版は、既に古い。今の最新版は2007。だが、それも、君たちが卒業する頃には、古くなっているだろう。がんばって、ワープロの操作法を覚えても、それは、数年で、ゴミになる。ゴミを頭のなかにたくわえておくのは無駄である。本当に理解すべきは、文書の作成とはどういうことかである。これは、ワープロが変わっても、紙の文書というものがあるかぎり、共通の財産として残る。」

たとえば、文献リストの書き方、脚注のつけかた、本文での引用・言及のしかた、これらが構造として、きちんとまとまっている必要がある。

この意味では文書作成(紙であれPDFであれ)の道具として、WORDを教えることができる。03版と07版が、世の中で共存している、ここ数年の間は、ということになる。

當山日出夫(とうやまひでお)

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_ パソコン教室 - 2008-04-15 00時37分26秒

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