『国文学』休刊:国文学で何が企画できるか ― 2009-05-31
2009/05/31 當山日出夫
雑誌『国文学』休刊については、新聞(朝日、読売、毎日)もとりあげている。私が見た限り、朝日新聞(大阪版)は、かなり大きなあつかいであった。これは、異例なほどとも感じる。
いまのところ、同業(?)で、このことに意見を表明しているのは、私の見た範囲では、
笠間書院 5月29日 国文学休刊、インターネット界の反応まとめ(2009.5.29・三版)
http://kasamashoin.jp/index.html
ひつじ書房
茗荷バレーで働く編集長兼社長からの手紙―ルネッサンス・パブリッシャー宣言、再び。
学燈社「国文学」休刊 モノローグから抜け出す
http://d.hatena.ne.jp/myougadani/20090529
いろんな意見があるだろうが、うがった見方をすれば、もう「国文学」という枠の中で企画を考えるのにつかれた、というところかもしれない。
最近の号の特集をみると、
学燈社
http://www.gakutousya.co.jp/contents/list/index.html
時代小説の味わい方
風土記を読む
青鞜の時代、女性の時代
流人の文学
本当は知らない韓国
再読プロレタリア文学
映画文学
「萌え」の正体
おのまとぺ
教科書徹底研究
文学の中の死
地方の文学
落語を楽しむ
翻訳を越えて
ケータイ世界
太宰治とは誰か
早稲田と慶應
絵で読む源氏物語
平家物語 世界への発信
万葉の恋歌 ケータイ短歌の時代に
確かに魅力的な企画ではある。しかし、あえていえば伝統的な国文学の研究にかかわるのは、せいぜい、風土記・プロレタリア文学・太宰治・源氏物語・平家物語、ぐらいであろうか。
一方で、「ケータイ」とか「萌え」とかあって、読んでみようとおもう国文学研究者がどれほどか。いや、ざっくばらんにいって、「ケータイ」や「萌え」をメインのテーマにして、「業績」になる文学研究になるかどうか。
このようなテーマであれば、はっきりいって『ユリイカ』に勝てない。また、同時に、古風な国文学研究者からは見放されてしまう。若い人にとっても、興味はあっても、「業績」に結びつかないテーマ。
ところで、NHK出版の『思想地図』の第3巻「アーキテクチャ」、さっそく広告を見て注文してしまった。こういう私のような人間は、例外なのかなあ、と思ったりする。
當山日出夫(とうやまひでお)
雑誌『国文学』休刊については、新聞(朝日、読売、毎日)もとりあげている。私が見た限り、朝日新聞(大阪版)は、かなり大きなあつかいであった。これは、異例なほどとも感じる。
いまのところ、同業(?)で、このことに意見を表明しているのは、私の見た範囲では、
笠間書院 5月29日 国文学休刊、インターネット界の反応まとめ(2009.5.29・三版)
http://kasamashoin.jp/index.html
ひつじ書房
茗荷バレーで働く編集長兼社長からの手紙―ルネッサンス・パブリッシャー宣言、再び。
学燈社「国文学」休刊 モノローグから抜け出す
http://d.hatena.ne.jp/myougadani/20090529
いろんな意見があるだろうが、うがった見方をすれば、もう「国文学」という枠の中で企画を考えるのにつかれた、というところかもしれない。
最近の号の特集をみると、
学燈社
http://www.gakutousya.co.jp/contents/list/index.html
時代小説の味わい方
風土記を読む
青鞜の時代、女性の時代
流人の文学
本当は知らない韓国
再読プロレタリア文学
映画文学
「萌え」の正体
おのまとぺ
教科書徹底研究
文学の中の死
地方の文学
落語を楽しむ
翻訳を越えて
ケータイ世界
太宰治とは誰か
早稲田と慶應
絵で読む源氏物語
平家物語 世界への発信
万葉の恋歌 ケータイ短歌の時代に
確かに魅力的な企画ではある。しかし、あえていえば伝統的な国文学の研究にかかわるのは、せいぜい、風土記・プロレタリア文学・太宰治・源氏物語・平家物語、ぐらいであろうか。
一方で、「ケータイ」とか「萌え」とかあって、読んでみようとおもう国文学研究者がどれほどか。いや、ざっくばらんにいって、「ケータイ」や「萌え」をメインのテーマにして、「業績」になる文学研究になるかどうか。
このようなテーマであれば、はっきりいって『ユリイカ』に勝てない。また、同時に、古風な国文学研究者からは見放されてしまう。若い人にとっても、興味はあっても、「業績」に結びつかないテーマ。
ところで、NHK出版の『思想地図』の第3巻「アーキテクチャ」、さっそく広告を見て注文してしまった。こういう私のような人間は、例外なのかなあ、と思ったりする。
當山日出夫(とうやまひでお)
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