ザ・バックヤード「九州大学総合研究博物館」2023-05-01

2023年5月1日 當山日出夫

ザ・バックヤード 九州大学総合研究博物館

これは面白かった。

とにかく、集めること、残すことの意味がよくわかる。集めてみなければわからないこと、残しておいてこそ価値のあることがある。これは、自然科学のみならず、人文学についても言えることだと思うが。

興味深かったのは、人骨のコレクション。まあ、確かに、世の中の一部の動きとして、大学などが所蔵してる人骨コレクションを、元のところに返還せよという動きがある。そのようなニュースに接するたびに思うことなのだが、そもそもなぜ、大学が人骨のコレクションを持っているのか、その理由をきちんと語ることが必要だろうと思う。ただ、コレクションの返還を求めるだけでは、何のためにコレクションしたのか、また、逆に何のためにその返還を求めるのか、分からなくなって不毛な論争に終わるように思えてならない。

たぶん、人文学系の資料、史料もたくさんあるのだろうが、番組では紹介されていなかった。これも、次の機会があったら紹介してもらいたいものである。

それから、大学の家具のコレクションが面白い。これは、九州大学が移転するということがあったからこそ、集めることが可能になったコレクションである。これも、活用して、大学での研究、教育の歴史がどのように行われてきたのか、新たな側面が明らかになっていくことだろう。

2023年4月28日記