フランケンシュタインの誘惑「恐竜 化石戦争」2024-01-02

2024年1月2日 當山日出夫

フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿 恐竜 化石戦争

今から半世紀半ほど前のこと、古生物学の黎明期にあって、アメリカで恐竜の化石の発掘で、ライバルにあった二人の研究者のことであった。まだ、科学において論文発表のルールが確立する前のことである。相手に対する非難はまだいいとしても、買収したり、化石を盗んだり、それを予知して偽物を用意しておいたり、あるいは、遺跡を破壊してしまったり……まあ、ろくでもないことをしていたものである。

彼らが発表したとされる恐竜の種で、現在の学問で確認できるのは四分の一程度しかないという。

とはいえ、研究者の世界も人間の世界である。まあ、私がかかわってきた分野においてもいろんな人がいろんなことをやってきたというのは、経験的体験的に分かることでもある。研究不正ということはないにしても、人間のかかわることとして、きれいごと、理想論だけでは、話しがすすまないこともある。なんだかんだとあっても、研究分野全体として進展していくことができるなら、それはそれでいいことなのかもしれない。

このようなことは、もはや隠居したと思い定めた気分でのんびりテレビを見ているから思うことなのであろうが。

2023年12月29日記

ウチのどうぶつえん「動物をマモル、ということ。」2024-01-02

2024年1月2日 當山日出夫

ウチのどうぶつえん 動物をマモル、ということ。

ホッキョクグマ、アザラシ、アマミノクロウサギ、ウミガメ、ライチョウなどのことだった。

普通の動物番組というと、どうしても野生の動物を中心に見ることになる。これはこれでいいのだが、動物園や水族館にいる生きものたちと野生の生きものとが、どうかかわることになるのか、という視点も重要である。まずは、自然環境の保全ということになる。それで手がおよばない部分については、人間がなんらかのかたちで介入することになる。

ホッキョクグマのエサについて、非常にデリケートな注意をはらっているということは、この番組で知った。採血に体重測定もしている。また、秋になるとエサを食べなくなるということも、興味深い。

アマミノクロウサギが、マングースの駆除のおかげで生息数が回復していることはよろこばしいことではある。が、そのマングースは、もともと人間がもたらした外来の生きものである。事故にあったアマミノクロウサギがいる。人間と隣り合わせで生息しているのなら、交通事故にもあうことになる。自然に帰せないものについては、動物園で保護する。このような事情で動物園にいる生きものもいるということを知っておくことは意味があることかと思う。

ウミガメ、ライチョウも、自然に戻すために飼育するということをしている。動物園や水族館の活動に、このような側面があることは、もっと広く知られていいことだと思う。

動物園にいる動物たちを通じてであるが、そこから今日の自然環境の問題が見えてくる。こういう企画は続けていってほしい。

2023年12月31日記