BS世界のドキュメンタリー「サハラに捨てられる人びとーEU移民政策の裏でー」2025-05-03

2025年5月3日 當山日出夫

BS世界のドキュメンタリー サハラに捨てられる人びとーEU移民政策の裏でー

EU、あるいは、イギリスなどをふくめて、ヨーロッパの国々といってもいいかもしれないが、移民をこれ以上は増やさない、という方向に舵をきりつつあるようである。無論、アメリカもそうである。

人道的な観点からは、確かに、難民とされるような人たちに援助の手を差し伸べるべきである、ということは確かにいえるのだが、しかし、多くの人びとが、ヨーロッパ社会のなかにはいってきて、これから先、うまく共存していけるのか、とうことも同時に考えるべきことである。人を受け入れるということは、その宗教や文化をふくめて受け入れるということであり、その人生の最後までかかわり、さらには、その子どもたちのことも考えなければならない。そう簡単に、人道的に受け入れを増やす、というだけではことはすまないだろう。

しかし、だからといって、サハラ砂漠の水も食糧もないところに、つれていって放置する、というのは、どう考えても非人道的であり、批難されるべき行為である。

リビアなど、現在のことはどうなっているのか、あまり日本で大きく伝えられることはない。カダフィ政権が崩壊したころ、次々に独裁政権がたおれていったのだが、それで、いっきに民主的な政府による統治がが実現したかというと、そうではなかった。実は、その後のことがどうなっているか、ということが、大きな問題だと思う。

サハラ砂漠以南(サブサハラ)の国々に住む人びとにとって、なんとしてでも、国を出てヨーロッパに渡りたい、という気持ちがあることになる。(これが、昔だったら、殖民地の宗主国に行ってなんとかしようということだったかもしれないが、もうそういうわけにはいかない。)

アフリカの経済発展ということもニュースで見ることではあるが、実際に生活する人びとのくらしは、どうなのだろうか。

スペイン領のカナリア諸島に行って、そこからヨーロッパを目指すということだったが、これも、合法、非合法、いろんなルートがあるのかもしれない。これについて、スペイン政府は、どう対応しているのだろうか。

移民、難民であっても、闇業者にお金を払って渡航が可能になるなら、まだ、マシな方というべきだろうか。もし、ヨーロッパに行くことができても、そこでの安定した生活が、これから保証されているかどうか、あまり安心はできないかもしれない。(最悪の場合、強制送還ということもありえないことではないだろう。)

まったくどうでもいいことだが……砂漠の移動につかわれるのは、(たぶんガソリンで動く)トヨタである。これが、将来的に、中国製の電気自動車に変わるときは、くるのだろうか。

2025年5月1日記

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