アート・ドキュメンテーション学会6月11日2011-06-01

2011-06-01 當山日出夫

JADS(アート・ドキュメンテーション学会)の年次大会の詳細がきまったので、ここにも記しておく。

2011年6月11日(土)
東京国立博物館

詳細は、以下の学会HPに、
http://www.jads.org/news/2011/20110611_2.html

以下、特別報告と研究会のプログラムのみ記す。

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特別報告「3・11から3か月―MLAの被災と復興―」

文化財レスキューの現状と課題 井上洋一(東京国立博物館 企画課長)

文化財レスキュー事業への支援要請 栗原祐司(文化庁美術学芸課長)

東日本大震災におけるMLA被災情報集約と救援活動~saveMLAK活動からの報告~ 山村真紀(ミュージアム・サービス研究所)

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村田良二(東京国立博物館)「国宝・重要文化財のデジタル・アーカイブ構築とその展望」

佐藤祐介(東京国立博物館)「モバイル環境における文化財情報の活用」

宮崎幹子(奈良国立博物館)「アメリカにおける博物館収蔵品情報の連携―OCLC報告書と現地調査を中心に―」

丸川雄三(国立情報学研究所)・宮崎幹子(奈良国立博物館)「文化遺産オンラインにおける収蔵品情報の連携 基盤について―奈良国立博物館との連携事例を中心に―」

渡邉美喜(東京国立近代美術館)「マクミラン社グローヴ世界美術大事典にみるアート・アーカイブズの類型とその実例」

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當山日出夫(とうやまひでお)

CH912011-06-02

2011-06-02 當山日出夫

とりあえず、6月11日の、JADS(アート・ドキュメンテーション学会)には行く。いや、行かなければならない。役員なので。

で、それがおわったら、しばらくはゆっくりするつもり。いまのところ、確定しているのは、

CH91 情報処理学会 人文科学とコンピュータ研究会
2011年7月30日(土)
大阪電気通信大学寝屋川キャンパス

である。どうも、寝屋川というのは・・・我が家からは、直線距離にすると近いのだが、電車でいくと、とおまわりのルートをたどることになる。

すでに、秋の学会の予定などはいってきているが、家で本を読めるときは、ゆっくりとすごしたいものである。

當山日出夫(とうやまひでお)

デジタル学術情報流通の現状と課題2011-06-03

2011-06-03 當山日出夫

Twitterから流れてきた情報であるが。一般社団法人大学出版部協会というのがある。そこが出している冊子に、『大学出版』がある。そのバックナンバーが、インターネットで読める。

第86号(2011年5月)は、デジタル学術情報流通の現状と課題、という特集になっている。

目次は、

1●大学出版部のビジネスモデルを求めて
2●学術出版はどこへゆくのか
3●大学図書館の変化とロングテール
4●電子ブックと大学図書館

となっている。

PDFでダウンロードできる。

http://www.ajup-net.com/daigakushuppan

當山日出夫(とうやまひでお)

『色弱が世界を変える』2011-06-04

2011-06-04 當山日出夫

伊賀公一.『色弱が世界を変える-カラーユニバーサルデザイン最前線-』.太田出版.2011

タイトルからうける印象は、カラーユニバーサルデザインの本なのである。そして、そのように書いてもあるのだが、本書の大部分をしめるのは、著者(伊賀公一氏)の、自叙伝のようなものである。

色弱(色覚異常)として生まれた、著者が、小学生から、高校に行き、さらには、東京に出て大学生になる。その後、全国放浪の旅に出たり、いろいろとアルバイトをしたり、職業についたりして、現在のCUDOの設立にいたるまでの、経緯が語られている。

この観点では、色覚異常(なお、私は、医学用語として、この用語をもちいる)である人の、体験談として、非常に興味深い。えてして、この種の本は、社会の無理解・差別に対する批判的観点から書かれることが多いようにおもわれるが、本書はそうではない。むしろ、色覚異常者の、それなりの、「青春記」として読めばいいのではないだろうか。

無論、随所に、色覚異常で、どのような社会生活の困難があるか、エピソードがちりばめられている。しかし、それは、社会の無理解を非難するというよりも、そのような色の見え方の人もいるのか、いろんな人がいるものである、このような感想で読むことができる。

そして、最終のあたりで、CUDO(カラーユニバーサルデザイン機構)の活動の話しになり、現在の、からユニバーサルデザインの状況がどのようであるかの報告となっている。

この本を読むと、色覚異常(色弱)が、「障害」であるか否かという論点が、意味のないものに思えてくる。世の中に、色の見え方が、普通とは違っている人がいる、そのような人と、うまく世の中で生活するには、どのような心遣いが必要であるのか、という発想になっている。

カラーユニバーサルデザインが、新たなステージにはいったことを実感させる本である。

當山日出夫(とうやまひでお)

DVD版「智証大師自筆文字史資料集」2011-06-06

2011-06-06 當山日出夫

この前の第104回訓点語学会(京都大学)での発表のときに言及していた、DVDがとどいた。

天台宗寺門宗教文化資料集成 国語・国文学編
園城寺蔵 智証大師自筆文字史資料集
園城寺編 三弥井書店 2011

定価をしるせば、7600円である。この価格であれば、普通なら、本となっている白黒写真の影印の部分だけでも、これぐらいになってしまう。それに、高精細画像の、(もちろんカラーの)画像データがDVDでついている。

園城寺としては、これは、しかるべき形で公開したい。しかし、独自にサーバを設置して、WEB公開するには、維持コストがかかりすぎる。将来的な安定が確認できない。であるならば、比較的廉価な価格で、DVD版で市販してしまうという方法がある。これであるならば、仏教学・日本語学関係の研究者でも、簡単に手にいれることができる。

ただ、仕様として、WEBブラウザで写真を一枚一枚見るようになっているので、自在に自分で写真を加工してというこは、基本的にできないようになっている。まあ、これは、書店が商品として売る以上は、ある程度、やむを得ないことかもしれない。

文化財のデジタルアーカイブというと、今の時代、すぐに、WEB公開の方向に発想がむかってしまう。しかし、WEB公開では、その維持管理のコストを考えなければならない。

実物は、厳然としてある。世に出すのは、デジタル版の複製である。このようにわりきれば、今回の園城寺の判断は、英断であるというべきであろう。実物の安全な保護と、その有効な学術利用とのバランスをかんがえたとき、DVD出版というのも、一つの選択肢である。

これからは、このような、デジタルデータの公開が、他の所蔵機関でもどんどん推進されることを願う。そして、このような資料をつかっての研究として、どのようなことが可能であるのか、考えなければならないと思うのである。

當山日出夫(とうやまひでお)

しばらく学会とかないので2011-06-07

2011-06-07 當山日出夫

5月に、訓点語学会と、日本語学会と、連続で発表。単独での発表ではなく、共同発表・ワークショップのなかのひとつとしてである。とはいえ、二週連続するのは、かなりつかれる。

ちょっとやすんで、今週末は、JADS(アート・ドキュメンテーション学会)である。これは発表はしない。しかし、役員なので、いろいろと裏方の仕事などがある。なによりも、無事に、総会を終えなければならない。

これがすんだら、しばらくは何もないはずである。夏休みまで、淡々と授業をつづけるだけにしよう。7月になれば、そろそろ夏の行事がはいってくる時期でもある。

音楽を聴いて、本を読んで、そんな時間をすごしたいと思っている。

當山日出夫(とうやまひでお)

『日本の思想』2011-06-09

2011-06-09 當山日出夫

もう今の学生には、ちょっと古くて、難解といえるだろう。しかし、読んでおくべき本だと思って、課題にしている。

丸山真男の『日本の思想』(岩波新書)の「思想のあり方について」。ここは、いわゆる「タコツボ」「ササラ」の類型によって、日本の思想・文化・社会を分析した文章。

わたしの学生(高校生・大学生)のころであれば、必読書であった。

いま、Googleで「タコツボ」で検索をかけると「丸山真男 タコツボ」が、独立した検索カテゴリとして設定してある。それぐらい、人口に膾炙している。あたりまえに使うようになっていることばである。しかし、そのオリジナルの文章がどのようなものであったかについては、意外と、読まれてはいないのかもしれない。おそらく、今の学生だと、ほうっておいて、自主的に読むということはないだろう。

ともあれ、学生にとっての「必読書」、たとえ、それが見栄であり、ある種の、知的虚栄心であっても、読んでおなければならない本、というのが、なくなってしまっている。

「もしドラ」は、確かに読まれているかもしれないが、学生としての必読書となるかというと、そうもいえないだろう。

他に読ませておくべき文章はたくさんある。だが、まずは、一世代前までの学生の「教養」を形成してきた文章として『日本の思想』をあつかってみることにする。

當山日出夫(とうやまひでお)