「心おどるあの人の本棚 (6)金原ひとみ(作家)」2025-05-21

2025年5月21日 當山日出夫

「心おどるあの人の本棚 (6)金原ひとみ(作家)」

金原ひとみは、私が好んで買って読む本のなかにははいっていない。別にきらいというわけではない。たまたま、である。

むしろ、その父親の金原瑞人の訳した本を方を買っている。サマセット・モームの新しい翻訳などである。

番組の中で紹介されていた本は、小説が多い。一部、辞書などが映っていたが、基本的には小説であった。

『カラマーゾフの兄弟』ぐらいは、小説を書こうという人なら読んでいて当たり前と思うが、これは、やはり世代の感覚の違いということもあるだろう。私ぐらいの年代だと、大学生なら、ドストエフスキーの長編小説、そのなかでも『カラマーゾフの兄弟』は、読んでいて当たり前という時代だった。読んだと言っただけではだめで、五回ぐらいは読み返さないといけない……というように言われたこともあったかと記憶する。新潮文庫の原卓也で読むのはどうだろうか。岩波文庫の米川正夫訳は、ちょっと古い気がする。今なら、光文社古典新訳文庫版の亀山郁夫訳がスタンダードだろうか。(見てみると、中公文庫で、江川卓訳が刊行になるらしい。)

シオランは、名前は知っているが、読もうと思うことはなかった。

韓国の文学、そのなかでも、女性作家の作品が注目されていることは知ってはいることなのだが、特に読もうと思ったことはない。時間があれば読みたいのではあるが、もう、今の自分の年を考えると、あまり新しい分野の文学に手をつけようとは思わない。それよりも、若い時に読んだ、または、読みそびれた古典的な名著を読んでおきたい。ここは、わりきってKindle版で読むことにしている。

本棚になかったのが、ノンフィクションの類とか、文芸批評の類、こういうのは別の本棚においてあるのだろうか。それから、社会科学、政治学にかかわるような本がない。小説を書くことで、社会に対する立ち位置を確固たるものにしたい、ということで終わっていたが、だからといって、社会科学や政治学などに関心があるということではないのかとも思う。これも、別のところにおいてあるということなのかもしれないが。

2025年5月18日記

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