『賭博者』ドストエフスキー/亀山郁夫(訳)2020-10-15

2020-10-15 當山日出夫(とうやまひでお)

賭博者

ドストエフスキー.亀山郁夫(訳).『賭博者』(光文社古典新訳文庫).光文社.2019
https://www.kotensinyaku.jp/books/book314/

この本、出た時に買ってあったのだが、積んであった。『文学こそ最高の教養である』の本を読んでいこうと思って、取り出してきて読んだ。

『文学こそ……』でも、あるいは、この文庫本の解説でも触れられていることだが、この作品は、著者(ドストエフスキー)の実体験をもとにしているとのことである。そう思って読むせいかもしれないが、ルーレットにのめり込んでいく登場人物のこころのうちには、何かしら鬼気迫るものを感じる。

だが、一方で、そのような登場人物を、小説の中の人物として設定している小説家としての冷めた視線もどこかに感じる。えてして、人は、大真面目になればなるほど、はたから見れば、どこかしら滑稽に思えたりするものである。

このルーレットをめぐる、虚実皮膜の間に、この作品の醍醐味があるのだろう。

ドストエフスキーは、若いころから読んできた作家である。いや、私の学生のころは、必読書といってもよかったかもしれない。それが、ようやく、この年になって、小説を読む楽しみとして、ドストエフスキーの作品を読むことができるようになったかと思う。これからも折りをみて、読みかえしておきたい作家である。『カラマーゾフの兄弟』など、再々々……度になるが、読んでおきたいと思う。

ただ、『未成年』は読んでいない。これは、新しい亀山郁夫訳の出るのを待って読むことにしようかと思う。

2020年9月20日記

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