「イトマン事件 バブルに踊った男たち」2024-10-01

2024年10月1日 當山日出夫

アナザーストーリーズ イトマン事件 バブルに踊った男たち

イトマン事件というのがあったなあ、となんとなく思い出す。バブルのころを象徴する事件ということになる。許永中という名前をひさしぶりに見た。

基本的に経済のことには、ほとんど関心がない生活を送ってきている。バブルの時期は、まあ、あの時代はあんなだったなあ、と思い出すことになる。このころ、会社の業績がいいといっても、本業でもうけるというのではなく、株取引などで利益を出している、というような時代だった。

もう、この時代のことを感覚として記憶している人間も少なくなったかもしれない。おそらく、少なくとも六〇才以上の人でないと、記憶にないかと思う。

番組の最後で、イトマンの弁護士だった男性が言っていた……世界中で財だけが価値のあるようになっているが、これは問題である。(日本の)バブルのときのことを憶えておく必要がある……こんな意味のことだった。世界で、経済的格差の拡大、富の偏在が言われるようになっている。二一世紀の世界は、まともな時代といえるのだろうか。

古めかしい言い方にはなるが、額に汗して、手を使って働く、それによって生活していく、こういう素朴な労働観が崩壊したとき、世の中全体としてどうなるだろうか。日本においてもそうであると思うが、中国や韓国などではどうなのだろうか。これまでの経済成長をささえてきた人たちが、労働が報われないと感じ、社会のなかで忘れ去られる、置き去りにされている、と感じるようになると、社会の基盤そのものが危ないかもしれない。

このような意味では、今一度、バブルのときの感覚がどんなであったか思い起こしてみる価値はあると思う。

どうでもいいことかもしれないが、イトマンの名前は今では、イトマンスイミングスクールとして残っていることになる。これは、うちの近くにもある。

2024年9月24日記

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