ザ・バックヤード「よこはま動物園 ズーラシア」 ― 2024-11-20
2024年11月20日 當山日出夫
ザ・バックヤード よこはま動物園 ズーラシア
ズーラシアは名前は知っているのだが行ったことはない。
新しくできた動物園なので、展示の方法が、その動物の本来の生態にあわせたものになっている。これは、近年の傾向ということになる。
樹木の新芽をエサにするために、秋冬は沖縄から輸送してきて保存してある、というのは、まあ、なんともぜいたくな話しだなあと思ってしまうのであるが、動物本意の飼育ということでは、このようにしなければならないことになる。(だが、そもそもそこまでして日本にこのような動物園を作る必要があるのか、という気もしてしまうのだが。)
珍しい動物を見るというよりも、どのように飼育し展示しているのか、ということに興味がある。
興味深かったのは、繁殖センターのこと。糞のホルモンを調べることで、発情や妊娠を知ることができる。動物の繁殖のためには、動物園を作るだけでなく、このような施設が同時に必要になる。こういうこころみは、お金のかかることかもしれないが、価値のあることだと思う。
この回では、登場していた人に女性が多かった。
2024年11月19日記
ザ・バックヤード よこはま動物園 ズーラシア
ズーラシアは名前は知っているのだが行ったことはない。
新しくできた動物園なので、展示の方法が、その動物の本来の生態にあわせたものになっている。これは、近年の傾向ということになる。
樹木の新芽をエサにするために、秋冬は沖縄から輸送してきて保存してある、というのは、まあ、なんともぜいたくな話しだなあと思ってしまうのであるが、動物本意の飼育ということでは、このようにしなければならないことになる。(だが、そもそもそこまでして日本にこのような動物園を作る必要があるのか、という気もしてしまうのだが。)
珍しい動物を見るというよりも、どのように飼育し展示しているのか、ということに興味がある。
興味深かったのは、繁殖センターのこと。糞のホルモンを調べることで、発情や妊娠を知ることができる。動物の繁殖のためには、動物園を作るだけでなく、このような施設が同時に必要になる。こういうこころみは、お金のかかることかもしれないが、価値のあることだと思う。
この回では、登場していた人に女性が多かった。
2024年11月19日記
「イマサラ調べてみた件。」 ― 2024-11-20
2024年11月20日 當山日出夫
イマサラ調べてみた件。 #日本最古の人骨発見!?
番組表を見て気になったので録画しておいて、翌日に見た。考古学には門外漢なのだが、いやだからこそというべきか、面白かった。(ただ、純然としたドキュメンタリー番組にした方がいいかなという気がするが。)
夜見ケ浜人の鑑定は、これから本格的な学術的がなされるであろうから、その結果を待ちたい。(その結果が出るまで、無事に生きていられるかどうかという気もする年になってしまっているけれど。)
見ながら思うことがいろいろとあった。
そもそも、なんでそんなに貴重なものが大学の研究室で行方不明になるのか、と思う。だが、これも、大学という組織、人文学系の場合であれば、個人の研究室の単位ということになるが、それがいわゆるタコツボのようなものである、という事情をかんがみれば、まあ、そういうこともあるよなあ、という気にはなる。これが、大学博物館などの所蔵だったら、もうちょっと違ってきたかもしれない。(しかし、以前、「ザ・バックヤード」で放送していた、東京大学の博物館の裏側を見ると、あまり楽観視もできないのだが。無造作に資料が段ボール箱にいれて積み上げてあった。奈良県立大学で寄贈された貴重な大量の植物標本を廃棄してしまったという二ユースが最近あったばかりである。今は、どこも厳しいだろう。)
考古学という分野が、アマチュア研究者が関与できる、少なくとも不可能ではない、ということはあるだろう。(こういうことは、生物学などの分野では、業績として認められやすいかなとも思って見ているのだが。)しかし、アカデミズムの世界において、アマチュアの立場から、勝負を挑むのはかなりハードルが高い。これは、日本の考古学の歴史において、宿痾のようなものかもしれない。これまで画期的とされる発見のいくつかは、アマチュア研究者の関与したものであることは、確かであるのだが。
とはいえ、近年の最大の事件、旧石器の捏造ということがあってから、日本における考古学はかなり慎重になっているのだろうとは思う。このあたりは、研究分野が異なると、なかなか生の研究者の感情というか、感覚が分かりにくいところがある。
昔は、考古学に興味を持った中学生が、専門の研究者に手紙を書き、また、それに専門家も答える、ということがあった。今は、どうなのだろう。(私の分かる範囲の日本語学では、まあ無いだろう。だが、最近になって、学会として若い高校生たちの研究への興味をかきたて刺激しようという試みがなされるようになってきた。これはいいことだと思う。)
番組の本筋とは関係ないかもしれないが、再発見された遺骨(化石)を見て、合掌していた場面は、印象的である。学術資料ではあるが、やはり、それは人間の骨なのだという意識は、持っておいた方がいい。
日本人の起源については、近年のDNA鑑定による研究がめざましい。夜見ケ浜人のDNAが解析できるならば、大きな発見につながるのかとは思う。これだけではなく、発掘された他の人骨などの分析と総合して、日本列島に住んできた人びとの歴史のイメージが大きく変わる時代がくるだろうと思う。
2024年11月17日記
イマサラ調べてみた件。 #日本最古の人骨発見!?
番組表を見て気になったので録画しておいて、翌日に見た。考古学には門外漢なのだが、いやだからこそというべきか、面白かった。(ただ、純然としたドキュメンタリー番組にした方がいいかなという気がするが。)
夜見ケ浜人の鑑定は、これから本格的な学術的がなされるであろうから、その結果を待ちたい。(その結果が出るまで、無事に生きていられるかどうかという気もする年になってしまっているけれど。)
見ながら思うことがいろいろとあった。
そもそも、なんでそんなに貴重なものが大学の研究室で行方不明になるのか、と思う。だが、これも、大学という組織、人文学系の場合であれば、個人の研究室の単位ということになるが、それがいわゆるタコツボのようなものである、という事情をかんがみれば、まあ、そういうこともあるよなあ、という気にはなる。これが、大学博物館などの所蔵だったら、もうちょっと違ってきたかもしれない。(しかし、以前、「ザ・バックヤード」で放送していた、東京大学の博物館の裏側を見ると、あまり楽観視もできないのだが。無造作に資料が段ボール箱にいれて積み上げてあった。奈良県立大学で寄贈された貴重な大量の植物標本を廃棄してしまったという二ユースが最近あったばかりである。今は、どこも厳しいだろう。)
考古学という分野が、アマチュア研究者が関与できる、少なくとも不可能ではない、ということはあるだろう。(こういうことは、生物学などの分野では、業績として認められやすいかなとも思って見ているのだが。)しかし、アカデミズムの世界において、アマチュアの立場から、勝負を挑むのはかなりハードルが高い。これは、日本の考古学の歴史において、宿痾のようなものかもしれない。これまで画期的とされる発見のいくつかは、アマチュア研究者の関与したものであることは、確かであるのだが。
とはいえ、近年の最大の事件、旧石器の捏造ということがあってから、日本における考古学はかなり慎重になっているのだろうとは思う。このあたりは、研究分野が異なると、なかなか生の研究者の感情というか、感覚が分かりにくいところがある。
昔は、考古学に興味を持った中学生が、専門の研究者に手紙を書き、また、それに専門家も答える、ということがあった。今は、どうなのだろう。(私の分かる範囲の日本語学では、まあ無いだろう。だが、最近になって、学会として若い高校生たちの研究への興味をかきたて刺激しようという試みがなされるようになってきた。これはいいことだと思う。)
番組の本筋とは関係ないかもしれないが、再発見された遺骨(化石)を見て、合掌していた場面は、印象的である。学術資料ではあるが、やはり、それは人間の骨なのだという意識は、持っておいた方がいい。
日本人の起源については、近年のDNA鑑定による研究がめざましい。夜見ケ浜人のDNAが解析できるならば、大きな発見につながるのかとは思う。これだけではなく、発掘された他の人骨などの分析と総合して、日本列島に住んできた人びとの歴史のイメージが大きく変わる時代がくるだろうと思う。
2024年11月17日記
「世界の市民が見たアメリカ大統領選挙」 ― 2024-11-20
2024年11月20日 當山日出夫
BSスペシャル 世界の市民が見たアメリカ大統領選挙
NHKが作ると、どうしても平和主義的というか、理想主義的な方向で番組を作ってしまうことになる。報道というのは、原則は事実を伝えることにあるのであって、こうあってほしいという希望的観測を語ることではない。それは、かつての太平洋戦争のときにおける日本の報道がどのようなものであったかと、それほど変わるものではない、と私は思う。(まあ、太平洋戦争中は報道の規制はあったとしても、である。)
取材していたのは、メキシコ、台湾、ウクライナ、イスラエル、パレスチナ、といった、現在、アメリカとの関係でいろいろと問題をかかえる国々、その「一般の市民」の声。どの人も、トランプに反対、ということでは意見が一致している。
トランプが選挙に勝ったのは、まず、アメリカの国内の事情があってのことであり、選んだのはアメリカの国民である。なぜ、トランプが選ばれたのか、いや、むしろ正確には、ハリスがトランプより嫌われたのは何故なのか、ということが一番の論点だろうとは思う。
アメリカの自国第一主義が良くないという。だが、自国のことを大事にするという政治姿勢は、私の認識では、左派のアイデンティティ・ポリティックスの影響がある、と思っている。社会のマイノリティが重視されるならば、その他の大勢の人たちのことはどうなのか、という気持ちが生まれるのは当然だろう。人間とは、そういうものなのだということなのである。(だから、マイノリティが抑圧されてもかまわないというわけではない。この観点からは、マイノリティの権利主張は、必要ではあるが、同時に慎重でなければならない。より大きな反動を招かない熟慮が求められる。)
番組を見て、特に目新しい視点はなかった。ただ、一つだけ興味深かったのは、メキシコのこと。アメリカは、メキシコとの国境管理を厳格にする/しない、ということでもめてきた。だが、なぜ、そもそも、メキシコの人たち、あるいは、中米の人たちが、アメリカにやってくるのか、その理由は何なのか、日本の報道ではあまり伝えられることがなかったように思っている。
メキシコに工場ができて、アメリカで生産しなくなる。アメリカの労働者の仕事が奪われている……ということが、トランプを支持する大きな要因になっていることは指摘されている。一方、そのメキシコはというと、麻薬と犯罪の国、というイメージでもある。メキシコの工場労働者は、いったいどのような人びとで、どんな暮らしをしていて、何を思っているのか……といういあたりが、気になるところである。
イスラエルにも、パレスチナにも、平和主義者はいる。その人たちの存在は貴重である。だが、一方でどうしようもない憎悪の連鎖が続いていることも、また事実であろう。
それから、面白かったのは、台湾の金門島の商店のこと。店においてある商品は、密輸品であるという。さて、中国と台湾との問題はあるとしても、密輸品が堂々と店頭で売られている(取材に対しても隠そうとしていない)というのは、どういうことを意味しているのだろうか。
2024年11月18日記
BSスペシャル 世界の市民が見たアメリカ大統領選挙
NHKが作ると、どうしても平和主義的というか、理想主義的な方向で番組を作ってしまうことになる。報道というのは、原則は事実を伝えることにあるのであって、こうあってほしいという希望的観測を語ることではない。それは、かつての太平洋戦争のときにおける日本の報道がどのようなものであったかと、それほど変わるものではない、と私は思う。(まあ、太平洋戦争中は報道の規制はあったとしても、である。)
取材していたのは、メキシコ、台湾、ウクライナ、イスラエル、パレスチナ、といった、現在、アメリカとの関係でいろいろと問題をかかえる国々、その「一般の市民」の声。どの人も、トランプに反対、ということでは意見が一致している。
トランプが選挙に勝ったのは、まず、アメリカの国内の事情があってのことであり、選んだのはアメリカの国民である。なぜ、トランプが選ばれたのか、いや、むしろ正確には、ハリスがトランプより嫌われたのは何故なのか、ということが一番の論点だろうとは思う。
アメリカの自国第一主義が良くないという。だが、自国のことを大事にするという政治姿勢は、私の認識では、左派のアイデンティティ・ポリティックスの影響がある、と思っている。社会のマイノリティが重視されるならば、その他の大勢の人たちのことはどうなのか、という気持ちが生まれるのは当然だろう。人間とは、そういうものなのだということなのである。(だから、マイノリティが抑圧されてもかまわないというわけではない。この観点からは、マイノリティの権利主張は、必要ではあるが、同時に慎重でなければならない。より大きな反動を招かない熟慮が求められる。)
番組を見て、特に目新しい視点はなかった。ただ、一つだけ興味深かったのは、メキシコのこと。アメリカは、メキシコとの国境管理を厳格にする/しない、ということでもめてきた。だが、なぜ、そもそも、メキシコの人たち、あるいは、中米の人たちが、アメリカにやってくるのか、その理由は何なのか、日本の報道ではあまり伝えられることがなかったように思っている。
メキシコに工場ができて、アメリカで生産しなくなる。アメリカの労働者の仕事が奪われている……ということが、トランプを支持する大きな要因になっていることは指摘されている。一方、そのメキシコはというと、麻薬と犯罪の国、というイメージでもある。メキシコの工場労働者は、いったいどのような人びとで、どんな暮らしをしていて、何を思っているのか……といういあたりが、気になるところである。
イスラエルにも、パレスチナにも、平和主義者はいる。その人たちの存在は貴重である。だが、一方でどうしようもない憎悪の連鎖が続いていることも、また事実であろう。
それから、面白かったのは、台湾の金門島の商店のこと。店においてある商品は、密輸品であるという。さて、中国と台湾との問題はあるとしても、密輸品が堂々と店頭で売られている(取材に対しても隠そうとしていない)というのは、どういうことを意味しているのだろうか。
2024年11月18日記
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