プロジェクトX「巨大台風から日本を守れ」2021-04-03

2021-04-03 當山日出夫(とうやまひでお)

NHKが「プロジェクトX」を4Kリストア版で再放送するということなので、見てみることにした。(ただ、見ているテレビは普通のテレビであるが。)

「プロジェクトX」がはじまったのは、二〇〇〇年のこと。かなり長く続いた番組である。人気もあった。そして、その番組のイメージは、今にいたるまで残り続けている。

今(二〇二一)から振り返ってみて、二〇年前のことになる。その時代はどうだったろうか。バブル崩壊後の、平成の時代であった。不景気というのではないが、どことなしか閉塞感のようなものがあったように思い出される。

その時代にあって、かつての日本の高度経済成長の時代、そして、それを支えたのは、無名の人びとであったことを、この番組は描いていたと思う。普通の会社の人の、普通の仕事、それは、その時代にあって、必要とされたことであり、また、次の時代のために必要なことでもあった。その仕事を淡々とひきうけてこなしていく姿に、多くの人びとが、何かしら郷愁のようなものを感じていたのではなかったろうか。

この番組の主題歌は、「地上の星」である。歌ったのは、中島みゆき。ただ、私は、この歌よりも、エンディングでつかわれた「ヘッドライト・テールライト」の方が好きである。中島みゆき自身も、その後に出したアルバムのなかでは、この曲を大事にあつかっている。(ちなみに、私は、中島みゆきのCDは、そのほとんど全部を持っているはずである。すべて、Walkmanにいれてある。)

再放送であったのは、番組の第一回の放送。富士山の気象レーダーの建設のこと。そういえば、私の若かったころ、天気予報では、富士山頂の気象観測データも語られていたように記憶する。そのレーダーが、台風の観測に是非とも必要なものであったことは、容易に理解される。

重要なポイントとしては、そのレーダーは、今ではもう使われていないということにあるのかもしれない。気象観測衛星にその役割はとって代わられている。命がけで作ったレーダーも、時代とともに、その役割を終えれば姿を消していくことになる。

だからといって、その仕事が無駄であったということはない。時代の流れの中で必要とされたことであり、次の時代を切り拓いていくための仕事でもあった。

思えば、天気予報ぐらい、近年になって急速に発達したものはあまりないかもしれない。昔の天気予報は、当たらないというのが常識であった。だが、今や、数日先の天気まで、ほぼ確実にわかる。この技術の発展は、身近に存在するものであり、その恩恵を多大にうけている日常なのだが、そう意識することはない。このような技術こそ、本当に人びとの生活のために役立つものといっていいのだろう。

「プロジェクトX」の再放送は、いくつか続けてあるようだ。見ることにしようと思っている。

2021年4月2日記

追記 2021-04-10
この続きは、
やまもも書斎記 2021年4月10日
プロジェクトX「友の死を越えて」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/04/10/9365712