科学における情報の上手な権利化と共有化2009-09-08

2009-09-08 當山日出夫

現時点では、ARGのイベントカレンダーには未掲載。国会図書館の、カレントアウェアネスによる。

科学における情報の上手な権利化と共有化
http://symposium.lifesciencedb.jp/IPDS/

要旨の箇所を引用すると、

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デジタル時代の利点を活かした発見や創作を促進するには、知的財産やプライバシーの保護を前提にしつつも、既存のマインドや制度を時代とともに変えていく必要があります。これは、科学における情報の流通・共有についても同じです。
本シンポジウムでは、デジタル化が進むわが国の生命科学を例として、情報流通・共有に関する望ましい規範や制度について考察します。
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平成21(2009)年10月5(月)
東京大学農学部構内 弥生講堂

くわしいプログラムは、上記のURLを見てください。
なお、プログラムには、次の講演がある(同時通訳付き)

“Copyright in the Digital Age and Its Impact on Scientific Data Sharing”
Lawrence Lessig (Harvard Law School, Professor)

デジタル時代における情報流通や著作権の問題、人文学と生命科学とでは異なる面もあるだろうが、決して無縁ではないであろう。

この点、STSNJ 夏の学校2009、も参考になる。
http://blog.stsnj.org/2009/07/stsnj-2009.html

上記のSTSNJは、ARG
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090906/1252247025
による。

さて、グーグルブックスは、上記の研究会の要旨にあるように、「既存のマインドや制度を時代とともに変えていく必要があります」、とどうかかわることになるだろうか。

當山日出夫(とうやまひでお)

地図が無いとこまるのである2009-09-08

2009-09-08 當山日出夫

ようやく、『白夜に惑う夏』(アン・クリーヴス、創元推理文庫)を読み始める。この本の前作は、『大鴉の啼く冬』。どちらも、舞台が、イギリスのシェトランド。英国の本土の北の方の島々なのである。読んでみると、実際に白夜があるらしい。かなり緯度が高いことはわかる。(前作『大鴉の啼く冬』には、英国本土の北部をふくむ地図が掲載になっていたが、こんどの『白夜に惑う夏』には、なんにも地図がない。)

それにしても、いったい地球のどこにあるのか、イメージがわかない。となれば、地図を見る。ところが、もはや、私の書斎から、地図というものが姿を消してしまった。書物の地図である。

数年前までは、少なくとも、住まいの近辺、近畿圏の、道路地図は毎年あたらしいのを買っていたが、ナビをつけたせいで、これも買わなくなってしまった。

もはや、地図・・・となると、パソコンを起動する。今のパソコンには、スーパーマップル(昭文社)が入れてある。これは、デジタル写真のGPS情報に対応している。ただし、これは、日本国内。

世界地図になると、グーグルか、ウィキペディアを見てしまう。

まあ、辞書の類は、商売道具であるから紙の本を手元においてある。しかし、紙の地図がいらなくなった、ということは確か。出かけるときは、必要に応じて、行き先近辺の地図をプリントアウトする。

やっと『軍艦武蔵』(新潮文庫版)を読み終わった。困ったことに、この文庫版には、地図が掲載になっていない。いったい今、武蔵はどこにいるんだ、という気になる。栗田艦隊の転進、さて、レイテ湾はいったいどこだったか、やっぱり地図がないとこまるのである。

紙・書籍としての地図を読む、これも、また、我々がデジタルで失ってしまったものの一つかもしれない。私だけかもしれないが。

當山日出夫(とうやまひでお)