東洋学へのコンピュータ利用(第32回)に行ってきた2020-03-09

2020-03-09 當山日出夫(とうやまひでお)

東洋学へのコンピュータ利用

3月6日、第32回の東洋学へのコンピュータ利用があったので、行ってきた。

http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/seminars/oricom/2020.html

さて、この研究会、昨今の世情をかんがみて、はたして無事に開催されるかどうか心配だったのだが、中止にするということもなかったので、行ってきた。

発表は、午後からだったので昼前に家を出た。いつものように、近鉄から京阪に乗り換えて出町柳まで。電車は気のせいか乗客は少なかったような気がする。

昼過ぎに会場について、マスクをもらう。参加者は、発表者をふくめて、マスク着用ということだった。また、例年にくらべて、参加者の人数も少なかったように思う。発表は五件であったが、そのうち二件は、インターネットを使っての遠隔発表。北海道と広島からだった。これも異例のことだと思うが、しかし、このごろの世の中の情勢を考えると、このような方式もやむをえないかと思う。

発表についていろいろと思うことはあるが……私の興味関心の範囲でいえば、漢文をコンピュータ処理する、さらには、訓読、読み下し文まで作ってしまうようにする……これはこれとして非常に興味深いのだが、問題はその先に見えてくるものだろうと思う。それは、人間が、漢文を読む……日本語を母語としている人びとが、漢文という外国語を、日本語で読むということは、いったいどういう意味があるのか、ということの根源的な問いかけがあるはずである。

これまでの日本語研究、訓点語研究、漢文研究では、漢文の訓読ということについては、それが当たり前の読み方であるとして、扱われてきた。その上に、主に近代の訓点語研究の成果がある。これが、コンピュータで漢文を扱うとうことを経て、さらに次のステップの認識へといたるにちがいない。

たぶん、これは、私よりももっと若い、これからの次の世代の研究者たちの仕事ということになるのだろうと思う。コンピュータを使いこなした、漢文研究、あるいは、広く言語研究というのが、次の研究の分野として、確実に視野に入ってきたと感じる。

ただ、私としては、これからは、自分の好きな本を読んですごしたいとは思っている。最先端の研究動向は意識はするものの、自分の生活としては、「古典」を自分の目で読むことを優先させたいと強く感じる。

終わって懇親会。これも、例年よりは、かなり人数が少なかっただろうか。五人だけだった。店もすいているようだった。電車で家に帰った。帰りの電車も、こころなしかすいているように思えた。

家に帰ったら、一〇時半ぐらいだったろうか。普段、かなり早寝早起きの生活になってしまっているので、このような時間まで起きていることは珍しい。だが、翌日の朝は、いつもどおりにおきて、子ども(長女)を仕事に駅まで送っていった。午前中はゆっくりとして、午後からは本を読んですごすこととした。

来年の会は、2021年3月5日のこととのことである。

2020年3月8日記

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの名称の平仮名4文字を記入してください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/03/09/9222273/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。