『おかえりモネ』あれこれ「わたしたちに出来ること」2021-09-12

2021-09-12 當山日出夫(とうやまひでお)

『おかえりモネ』第17週「わたしたちに出来ること」
https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_17.html

前回は、
やまもも書斎記 2021年9月5日
『おかえりモネ』あれこれ「若き者たち」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/09/05/9419681

この週もいろいろあった。印象に残ることを二つばかり書いてみる。

第一に、莉子のこと。

気象キャスターを降板することになりそうだった。視聴率がどうも上がらないらしい。朝岡のアイデアとして、内田の起用ということになる。ここで、興味深かったのは、放送局の高村の存在。以前、報道のキャスターを降板した過去があるようだ。莉子を支えることができるひととして、高村がいることを、計算にふくめての判断だったのかもしれない。

が、ともあれ、気象キャスターは、莉子と内田の二人の交替でつとめるということになった。

ここで、問われているのは、気象情報に何を求めているのかという、一般の視聴者……それは、このドラマの視聴者をふくめてということになるが……のことであるようにも思える。ただしい情報を、どのように伝えるのか、誰がどんなふうに語ることを望んでいるのか、ここは、むしろドラマの視聴者への問いかけであったように思えてならない。

第二に、モネのこと。

菅波は、登米の診療所に専念することになる。あまり会う機会もなくなる。そのモネに、菅波は、自分の住まいの鍵をわたす。

しかし……医師である菅波の部屋には、組手什で作った本棚があったが、医学書よりも、サメの本の方が多い。サメのぬいぐるみもあった。また、モネにわたした鍵についていたキーホルダーも、サメであった。(二人で、博物館にサメを見に行くということは、あれからどうなったのだろうか。)

引っ越しが迫る菅波とモネは、会うことになる。もう必要なくなるからと、モネは、鍵を投げてわたす。それを、菅波はキャッチすることができた。これまで菅波は、投げてよこされたものを受け取れていない。ここは、このシーンのための伏線だったのだろうか。あるいは、過去のそんなシーンをふまえての、脚本だったのだろうか。

以上の二つぐらいのことが、印象に残るところである。

さらに書いてみるならば、銭湯の菜津さん。そのやさしいことばが、こころに残る。

次週、気象情報をめぐって、物語は展開するようだ。モネと菅波もどうなるのか。楽しみに見ることにしよう。

2021年9月11日記

追記 2021年9月19日
この続きは、
やまもも書斎記 2021年9月19日
『おかえりモネ』あれこれ「伝えたい守りたい」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/09/19/9424865