ハートネットTV「戦争が聴こえる」2023-08-19

2023年8月19日 當山日出夫

再放送である。去年の放送のとき、見逃してしまったの今回になった。

障害者の社会参加という視点で考えるべきことなのか、あるいは、(疎外しながらも)利用できるものは利用しようとすることなのか……このあたりの判断は、微妙に難しいところがあると思う。少なくとも、現在の価値観で、一方的に断罪するような発想では考えたくないと、私は思う。

その時代にあって、自分たちも何か世の中の役に立ちたいという気持ちは、障害のある人ならばなおのこと強く持っていることになる。この気持ちまで否定してはいけないと私は考える。しかし、それに便乗して利用するということはあってはならない。

ただ、それが、特に太平洋戦争という時代にあって、軍に利用されることになったということは、これはこれとして、一つの歴史的事実として、記録に残しておくべきことではある。

視覚障害のみならず、広く社会全体として考えるべき課題である。

なお、アナログのカセットテープは、経年劣化する。これは、可能ならばデジタル化して保存を講じる必要がある。

2023年8月18日記

英雄たちの選択「昭和の選択 平和を手放した日」2023-08-19

2023年8月19日 當山日出夫

英雄たちの選択 昭和の選択 平和を手放した日 〜幣原喜重郎 国際協調外交の誤算〜

国際協調とは何か、考えると難しいところがある。G7イコール国際社会というわけでもない。かといって、国連が国際社会かというとそうでもないようにも思える。現実には、国際的に影響力のある国々の関係性によって決まるとしか言いようがないかもしれない。ここには、軍事力と経済力が大きくからんでくる。

ところで、この番組で出てこなかったのが、リットン調査団のこと。満州事変の後、リットン調査団が派遣され、日本はそれを不服として、最終的に国際連盟を脱退することになる。

リットン調査団の報告については、その当時の国際連盟の主要国である国、まあ、今日の価値観からするならば帝国主義的国家ということになるのだろうが……このような国として、日本が満蒙に有する特別な権益については、一定の配慮のあるものであったというのが、今日における評価かもしれないと思っている。

歴史の「もし」を考えるならば、もし日本がリットン調査団の報告を受け入れていたならば、ということも考えることができるだろう。

それから、現実の今の国際情勢のなかで、国際協調というならば、中国とどう向き合うのかという課題になってくる。

2023年8月13日記