『らんまん』あれこれ「ヤッコソウ」2023-08-13

2023年8月13日 當山日出夫

『らんまん』第19週「ヤッコソウ」

田邊教授のもとを離れざるをえなくなった万太郎は、土佐に行って植物採集の旅行をする。そこで、新種のヤッコソウを発見することになる。

峰屋をたたんだ綾と竹雄が東京にやってくる。そして、峰屋がつぶれたことを報告する。つまりは、万太郎は、これから峰屋に金銭的に頼ることができなくなる、ということである。(史実としては、牧野富太郎は、多額の借金をかかえることになるのだが。)

ところで、この週を見ていて思うこととしては、田邊教授の描き方がある。帝国大学の教授としての田邊と、万太郎では、生きる世界がちがっている。これはいいとして、田邊が、そこまで万太郎を敵視する理由はいったい何なのだろうか。このあたりが、今一つ、理解できないでいる。

私の感覚としては、田邊は悪い人とは思えない。

ただ単なる学者同士のライバル心、あるいは、嫉妬とでもしてしまえばいいというものではないように思えるのだが、どうだろうか。これからのこのドラマにおいては、田邊をどのような人物として描くかが重要になってくる。

次週、万太郎と田邊との関係がどうなるのか。楽しみに見ることにしよう。

2023年8月12日記

「軍港の子〜よこすかクリーニング1946〜」2023-08-13

2023年8月13日 當山日出夫

軍港の子〜よこすかクリーニング1946〜

戦災孤児については、どれほどのことが知られているのだろうか。かつてそのような人びとがいたことは、知識としては知っているのだが、では、それぞれにどのように生きてきたかということについては、あまり知るところがない。

このドラマのいいところは、戦後まもなくの横須賀という設定にある。海軍の街である。そこで暮らすことになった……様々な背景を持った子供たちの生き方が描かれている。

ところで見ていて思ったこととしては、この時代を描くのに、パンパンをどうあつかうかということがある。例えば、朝ドラで戦後闇市があっても、これをはっきりと描く作品もあれば、まったく描かない作品もあった。最近の例では、「エール」では闇市のシーンに、パンパンが登場していなかったと憶えている。

このドラマでは、かなり重要な役どころとして出てきていた。これは、あるいは、もうすでにパンパンというものが、歴史的に過去のものになってしまったということなのかもしれない。

戦争孤児については、今はまだ、かろうじてその証言が得られるときであるかとも思う。これはきちんと検証しておくべきことである。

2023年8月12日記