「昭和が終わった日」2024-05-02

2024年5月2日 當山日出夫

アナザーストーリーズ 昭和が終わった日

再放送である。最初は、二〇二二年一〇月二一日。この時の放送を確か見たと憶えている。昭和天皇の病理診断を担当した医師が、自らも癌でありほどなくして(昭和天皇より先に)亡くなったことは、非常に強く印象に残っている。

皇室の報道はいかにあるべきか、という問題がある。さしあたっては、現在の皇室を維持するためにどうあるべきか、という議論となる。女性天皇、女系天皇、旧宮家の復活、などが議論されるところである。

ただ、個人的に思うの、昭和の最後の年は、一九八九年であり、この年は、ベルリンの壁の崩壊の年でもある。昭和が終わるのと同時に、世界の枠組みも大きく変わった。その後、ソ連の崩壊があり、湾岸戦争があった。そして、日本ではバブル景気の終焉となり、現在にいたるまで、失われた三〇年と言われることになる。

思い返してみて、昭和が終わったとき、テレビ各局は昭和の時代の回顧番組を放送した。しかし、そこで、日本にとって、昭和という時代がどんな時代であったのかを、本当につきつめて考えるということをしてきていなかった、そう思えてならない。それが、平成の時代を経て、今になって、失われた三〇年ということで、人びとの意識にのぼるようになったと認識している。

確かに昭和が終わったときは、大騒ぎであり、一方で自粛さわぎでもあった。しかし、このときに、本当に歴史を考えてみるべきではなかったかというのが、今になって強く思うことである。

2024年4月30日記

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