『ARG』333号 ― 2008-07-28
2008/07/28 當山日出夫
しばらく、このブログから遠ざかっていた。CH研究会(金沢文庫)で、発表。そのいきさつについては、追って書いていきたい。「アーカイブ」について、いろいろと考える機会であった。
で、ARGの333号について、少しだけ。
ARG
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080728/1217173216
読むべきは、岡田孝子さんの
レポート「そこに大学図書館がある!-法学教員と図書館員が仲良くなる方法」参加報告記
である。
最近、ある先生が、あるMLで、言っていたこと。それは、日本においては、図書館情報学、というものの存在が希薄である、という指摘。いわれてみれば、そうかなとも思う。
図書館情報大学は、筑波大学に吸収されているし、慶應でも、特に図書館情報学が、際だった存在という感じもしない。(ちなみに、私は、卒業後25年以上経過した、塾員である。)
しかしながら、岡田さんの文章のうち、次の点は、きわめて重要であると思う。
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リーガルリサーチとは単なる情報検索ではなく、情報の解釈と判断を含む具体的な法律問題解決作業の一部である。
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ここにおける、「リーガルリサーチ」「法学」を、「人文学」におきかえてみる。そうすると、学術情報の探し方、取り扱い方、それ自体が、学知の継承につながっている、と言えそうである。
今、人文学研究の分野では、どのようにして、文献や論文、資料(史料)などの検索を、学生に教えているであろうか。少なくとも、私が、学生であったころの思い出としては、意図的に、そのようなことを習った記憶はない。
目録を読め、例えば、内閣文庫の目録など、という教え。これは、ある学問領域における、暗黙知による学知の継承ということであるのかもしれない。
當山日出夫(とうやまひでお)
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