『青天を衝け』あれこれ「一橋の懐」2021-06-15

2021-06-15 當山日出夫(とうやまひでお)

『青天を衝け』第18回「一橋の懐」
https://www.nhk.or.jp/seiten/story/18/

前回は、
やまもも書斎記 2021年6月8日
『青天を衝け』あれこれ「篤太夫、涙の帰京」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/06/08/9385776

経済の人、渋沢栄一の誕生といったところであろうか。

この回で思うことは、次の二点ぐらいである。

第一に、尊皇攘夷。

一橋家につとめることになった栄一は、水戸の天狗党征伐を命じられる。天狗党は尊皇攘夷のもとに決起した。かつて、栄一も尊皇攘夷の気持ちをいだいていた。だが、時代はいつのまにか、先に進んでしまっている。幕府も、諸藩も、開国へとおおきく舵をきることになる。

この時代の流れのなかにあって、栄一の心中は複雑である。が、今のところは、一橋家につかえるということで佐幕ということだろうし、開国の時代の流れはやむを得ないと思っているようだ。

だからこそというべきか、天狗党の末路には、哀れを禁じ得ないところがある。

第二に、経済のこと。

一橋家につかえて、その台所事情を知ることになった栄一は、経済の重要性を感じることになる。まず何よりも経済的基盤があってこその、一橋家であり、幕府であり、日本の国である、ということになる。この回で描いていたのは、まずは、一橋家の財政のことである。これをなんとかしてみせるという。

このあたりは、これからの経済人としての渋沢栄一を描くことになるきっかけということとして見ることになる。

以上の二点ぐらいが、この回を見て思ったことなどである。

それにしても、幕末ドラマにおいて、天狗党のことを大きく取り上げたというのは、近年の大河ドラマとしては、珍しいことになるのかもしれない。水戸出身の一橋慶喜を描くとなると、どうしても天狗党のことに触れざるをえないということなのだろう。

次週、長州征伐ということでドラマは展開するようだ。楽しみに見ることにしよう。

2021年6月14日記

追記 2021年6月22日
この続きは、
やまもも書斎記 2021年6月22日
『青天を衝け』あれこれ「一橋の懐」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/06/15/9388064

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