「ローティ“偶然性・アイロニー・連帯” (2)「公私混同」はなぜ悪い?」2024-02-16

2024年2月16日 當山日出夫

100分de名著 ローティ“偶然性・アイロニー・連帯” (2)「公私混同」はなぜ悪い?

テレビというメディアの面白さである。クラブとバザールを説明したところ。商店で登場していたのは、白人高齢男性の店主と客だが、客は若い黒人(と言っていいだろう)だった。しかし、店が終わって仲間と酒を飲んで談笑しているところでは、高齢の白人男性ばかり、ということになっていた。無論、この番組の出演者からは、なんの説明もない。が、この場面をみていると、言わんとするところが、はっきりと伝わってくる。(といって、私的な場面であれば人種差別的な発言が許されるとはいいきれないかとも思うが。)

PCとかキャンセルカルチャーといった用語は使っていなかったのだが、なるほどそのように考えることもできるか、と納得するところがあった。強いていえば、近年では、リベラルの方が自己の正しさを強硬に主張して、そうではない価値観を持つ人たちに対してきわめて不寛容である、ということがいえようかと思う。少なくとも、その自分の信じる価値観のよってきたる所以を省みるところがない、ということは言ってもいいだろう。

リベラルであれ、保守であれ、左翼であれ、右翼であれ、自分の信じる価値観がどのように歴史的、文化的、社会的に構成されてきたものであるのか、考えてみる余裕が必要である、と私はかねてより思っている。

私個人のことについていえば、リベラルな価値観を尊重する保守主義者(エドマンド・バークの言う意味での)でありたいと思っている。

私の認識では、本当の保守というのは、自らのよってたつ価値観に常に懐疑的であり自省の気持ちを持っているものである。この意味では、昨今の保守を自称する政治家とか政党とかは、信用するに価しない。

2024年2月15日記

ねほりんぱほりん「元マル暴」2024-02-16

2024年2月16日 當山日出夫

ねほりんぱほりん 元マル暴

これはメチャクチャ面白かった。マル暴である。たしかに、テレビドラマや小説などで、よく登場してくる。その実態である。

自腹でクロコダイルでスタイルを決めるとか。それも月賦ということもあるらしい。とにかく見た目で相手に負けてはいけない。ライオンなどの肉食動物が、同類の肉食動物を襲うことはない、このたとえはなるほどと思う。

暴力団の実録本を買って、組織について調べるという。(ただ、私は、この種の本は読んだことはないのであるが。)

暴力団員とは付き合っていかなければならない。そこそこ仲よくなる必要はある。捜査令状なしで、寺務所に入りこんで雑談することもある。そこで情報を得る。しかし、奥さんとの仲もうまくいかないことがあるようだ。

暴力団員には同情することはないという。自分のなかの正義感をつらぬくためである。

だが、なかには、暴力団に取り込まれてしまう同僚もいるという。まあ、そういうこともあるだろうなあ、と思う。

現在、暴力団対策には、税理士の資格のある刑事がいたり、IT担当がいたり、これも時代の流れであろうか。

今では、半グレの犯罪が増えている。特殊詐欺などである。かつての暴力団とちがって組織化されていないので、対応が難しいという。

2024年2月12日記