「まんぞくまんぞく」2023-01-03

2023年1月3日 當山日出夫

NHK 「まんぞくまんぞく」

池波正太郎の生誕一〇〇年記念ということで、松竹とNHKとで作ったドラマ。BSで年末の放送。録画しておいて、正月の朝早くに見た。

池波正太郎を読みなおしてみたくなった。その作品のいくつか、特に、藤枝梅安の仕掛人のシリーズは読んだものである。また、エッセイも読んだだろうか。

池波正太郎のような、剣豪時代劇小説というのも、今となっては古風な一昔前の作品かという気もするのだが、しかし、時代劇という小説がどのように読まれてきたのかという興味もある。また、それに対応して、映画やテレビなどでどう描かれてきたかということも、重要である。

『まんぞくまんぞく』であるが、これは意図的に古風な時代劇の作風で作ってある。女性が主人公であるが、このような設定も、時代劇においてはそう珍しいものではないだろう。

ありきたりのストーリー展開なのだが、これはこれとして評価すべきところかと思う。妙に奇をてらうことなく、基本的なところを押さえて作ってある。見ていて、少し殺陣のシーンが多いかなという気もしないではなかったが、これは、まあサービスなのだろうと思う。

ヒロインの真琴の石橋静河が良かった。そして、池波正太郎というとどうしても食べるもののことを思ってしまうのだが、このドラマでは、甘酒と蕎麦だった。

さて、今年読んでみたい本のなかに、池波正太郎も加えてみようかと思う。また、時代劇、時代小説ということについても、考えてみたい。

2023年1月1日記