『デジタルネイティブ』(3) ― 2009-01-28
2009/01/28 當山日出夫
おそらく、NHKの『デジタルネイティブ』の「あやうさ」は、世代論として、「デジタルネイティブ」をとらえてしまったことにあるのかもしれない。
くりかえして、確認すれば、
・デジタルネイティブとは、デジタルが全てでもなければ、特殊でもない、ごく普通に生活のなかにある、ということ。
・そのような感覚を持った人たちは、確かに若い世代を中心に存在する。しかし、若者のすべてがそうであるわけではない。
いまだにパソコンは苦手という大学生は多い。私は、大学生にコンピュータを使った授業の最初でこういう「パソコン大好き、大得意人間が、文学部にくるはずはない!!」
さて、このようなことを思うには、私なりの背景がある。ちょうど世の中にパソコン(特に、NECのPC-9801)が、登場したときこと。このとき、大学院ぐらいで、この時期にコンピュータを使い始めた人間は多い。しかし、全員がそうであるわけではない。ここで分かれた同世代は、いまだに、ある意味で意思疎通ができない。デジタルについての認識が根本的に違う。
さらにいえば、初期にパソコンにふれた人間には、ある理想がある。「ダイナブック」(アラン・ケイ)である。ゆえに、東芝が、商品名に、この名称をつかったとき、かなりの怒りを感じた。(これは、当時のパソコン雑誌などを、調べればわかるだろう。)
この視点から考えれば、いま実現している、インターネット、あるいは、「デジタルネイティブ」とは、たかがこんなものかと、と思ってしまう。これは、ある世代の、その一部のひとたちが持っている感覚であると、私は、思う。少なくとも、私は、そうである。
「デジタルネイティブ」のさらに向こうに、理想がある。NHKの人たちは、この理想が見えていない。著者たちのNHKの入局年が、奥付に記してある。大学・大学院を出てすぐにNHKにはいったとすると、もはや、パソコンの普及後の世代になる。
だから、逆に、その上の世代(私など)が、コンピュータに抱いている、強烈な理想がある、ということが見えないのかもしれない。このことに気づいていないとすると、かれらは、まず、ジャーナリストとして、失格であると言わざるをえない。
當山日出夫(とうやまひでお)
おそらく、NHKの『デジタルネイティブ』の「あやうさ」は、世代論として、「デジタルネイティブ」をとらえてしまったことにあるのかもしれない。
くりかえして、確認すれば、
・デジタルネイティブとは、デジタルが全てでもなければ、特殊でもない、ごく普通に生活のなかにある、ということ。
・そのような感覚を持った人たちは、確かに若い世代を中心に存在する。しかし、若者のすべてがそうであるわけではない。
いまだにパソコンは苦手という大学生は多い。私は、大学生にコンピュータを使った授業の最初でこういう「パソコン大好き、大得意人間が、文学部にくるはずはない!!」
さて、このようなことを思うには、私なりの背景がある。ちょうど世の中にパソコン(特に、NECのPC-9801)が、登場したときこと。このとき、大学院ぐらいで、この時期にコンピュータを使い始めた人間は多い。しかし、全員がそうであるわけではない。ここで分かれた同世代は、いまだに、ある意味で意思疎通ができない。デジタルについての認識が根本的に違う。
さらにいえば、初期にパソコンにふれた人間には、ある理想がある。「ダイナブック」(アラン・ケイ)である。ゆえに、東芝が、商品名に、この名称をつかったとき、かなりの怒りを感じた。(これは、当時のパソコン雑誌などを、調べればわかるだろう。)
この視点から考えれば、いま実現している、インターネット、あるいは、「デジタルネイティブ」とは、たかがこんなものかと、と思ってしまう。これは、ある世代の、その一部のひとたちが持っている感覚であると、私は、思う。少なくとも、私は、そうである。
「デジタルネイティブ」のさらに向こうに、理想がある。NHKの人たちは、この理想が見えていない。著者たちのNHKの入局年が、奥付に記してある。大学・大学院を出てすぐにNHKにはいったとすると、もはや、パソコンの普及後の世代になる。
だから、逆に、その上の世代(私など)が、コンピュータに抱いている、強烈な理想がある、ということが見えないのかもしれない。このことに気づいていないとすると、かれらは、まず、ジャーナリストとして、失格であると言わざるをえない。
當山日出夫(とうやまひでお)
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