『わろてんか』あれこれ「ふたりの夢の寄席」2017-11-12

2017-11-12 當山日出夫(とうやまひでお)

『わろてんか』第6週「ふたりの夢の寄席」
https://www.nhk.or.jp/warotenka/story/06.html

前回は、
やまもも書斎記 2017年11月5日
『わろてんか』あれれこ「笑いを商売に」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/11/05/8721186

てんと藤吉の二人は、念願の寄席を手にいれることになる。これはこれでめでたいとしなければならないのだが。

500円のお金を、京都の藤岡屋から出してもらっていた。う~ん、ここは、伊能栞が出てきて、ビジネスとしての寄席に「投資する」ということではなかろうかと思っていたのだが、そんなにベタな展開にはならなかった。

ちょっと気になっていること。

てんたちは芸人のあつまっている長屋に住んでいる。これはこれでいいのだが、あまり貧乏でもないようだ。そこそこ生活していけるように描いてある。まあ、芸人といっても、いろいろだろうから、そこはこのドラマの都合に合わせて描くということなのだろう。

ただ、この時代、芸能の世界は差別をともなっていたと思うのであるが……どうやら、このドラマは、この側面を、まったく描かない方針のようである。これはこれで、一つの方針であると思う。(だが、見る方は、このドラマの制作者の側の方針を理解したうえで見ることが必要かと思うが、どうだろうか。)

それから、この当時であれば、芸能の興行にともなうある種の利権のようなもの……社会のアウトローにかかわるような側面……これも、また、このドラマでは描いていない。ただ、お金があれば寄席が手にはいって、芸人を集めてくればいい、というようである。これもまた、これでよしとしなければならないのだろう。このドラマの方針である。

芸能の世界、その興行の世界は、社会の裏面とかかわっているはずだろうというのは、うがちすぎた見方なのかもしれない。とにかくこのドラマのように、貧しい夫婦が苦労して、人びとを笑わせるようにと願って、その人生をきりひらいていく、というのがこのドラマの本筋と理解して見ることになる。そう思って、これからこのドラマを見ることにしよう。

追記 2017-11-19
この続きは、
やまもも書斎記 2017年11月19日
『わろてんか』あれこれ「風鳥亭、羽ばたく」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/11/19/8730449

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