『半分、青い。』あれこれ「助けたい!」2018-05-27

2018-05-27 當山日出夫(とうやまひでお)

『半分、青い。』第8週「助けたい!」
https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/story/week_08.html

前回は、
やまもも書斎記 2018年5月20日
『半分、青い。』あれこれ「謝りたい!」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/05/20/8854896

秋風羽織の名前は、美濃権太だった。

その名前が鈴愛たちに分かるきっかけになったのは、秋風の不審な行動。数年前にガンの手術をしたらしい。それが再発したかもしれない・・・秋風は、ふと思い立って岐阜の鈴愛の家、つくし食道をたずねる。

一方で、秋風は、鈴愛たちに漫画家として特訓を課す。クロッキーである。

ところで、思い出して見るのだが、いつから鈴愛は、漫画家志望になったのだろう。突然、秋風羽織の漫画に興味を持ち、トークショーに行って、強引におしかけた……こんな経緯ではなかっただろうか。もともと漫画に強い興味関心があったというわけではない。このあたりのストーリーの展開が、ちょっと不自然かなという気がしないでもない。

だが、ともあれ、鈴愛は、漫画家を目指して頑張るようだ。律との関係もあいかわらずである。そこに正人が入り込んでくる。このような鈴愛の東京での日常が、メリハリをもって描かれていたように感じた。

ともあれ、秋風の病気も早期発見ということで無事に済んだ。これからは、本格的に鈴愛の漫画家修業になるのであろう。そして、恋の予感がある。ここで、適宜、その当時の世相などを織り交ぜながら、東京に出てきた少女の成長の物語として、これからこのドラマは展開していくことになるのかと思う。

これまでの朝ドラの基本路線は、女性の半生を描くというものであった。いってみれば市井の女性を主人公にした「教養小説」といってもよいかもしれない。この意味において、これから、鈴愛の生涯がどのようなものとして描かれることになるのか、興味深く思っている。そして、鈴愛が生きていく時代は、今になって振り返れば、失われた二十年、三十年となる時代でもある。この時代をどう描くことになるのだろうか。

追記 2018-06-03
この続きは、
やまもも書斎記 2018年6月3日
『半分、青い。』あれこれ「会いたい!」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/06/03/8866086