『西郷どん』あれこれ「西郷、京へ」2018-07-17

2018-07-17 當山日出夫(とうやまひでお)

『西郷どん』2018年7月15日、第26回「西郷、京へ」
https://www.nhk.or.jp/segodon/story/26/

前回は、
やまもも書斎記 2018年7月1日
『西郷どん』あれこれ「生かされた命」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/07/03/8908156

前回の放送がスペシャルだったが、今回からもとにもどってドラマの続き。いよいよ「革命編」とでもいうべき段階である。

しかし、明治維新が「革命」であるかどうか、というのは、歴史学においても、かなり問題のあるところだと思うのだが……このドラマは、明治維新=革命、という路線で作るようだ。

その革命の時期にあっては、誰が敵で誰が味方なのかわからない……今回では、幕府(一橋慶喜)と薩摩(西郷)は、堅い絆で結ばれているかのごとくである。しかし、現代の我々は歴史の行方を知っている。薩摩は、この後、長州と組んで、倒幕の側に立つことになる。その指揮をするのが、西郷となるはずである。

これから、毎回、虚々実々の駆け引きがつづくのだろう。いった誰が味方なのか、敵なのか、何を考えているのか、信頼と裏切り、権謀術数の時代となる。

ところで、うまいと思ったのは、ふき……品川の妓楼にいた……という女性の使い方。慶喜に身請けされて側にいることになったようだ。ふきを介して、慶喜は西郷と連絡をとりあうことになる。

明治維新=革命、という歴史で描くとなる、その延長に、おそらく西南戦争のことが登場してくることになるのだろうと考える。明治維新=革命、それを成し遂げた後の、総決算として、西南戦争が起こる必然性を描くことになるのかと予測する。革命の理想を掲げることになるのが西郷、そして、その理想をかたくなに信じるが故に、明治新政府の現実と対立することになるという図式になるだろうか。

斉彬の遺志をついで革命をなしとげ、さらに、その遺志に殉ずることとしての西南戦争という展開を予想してみている。

追記 2018-07-24
この続きは、
やまもも書斎記 2018年7月24日
『西郷どん』あれこれ「禁門の変」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/07/24/8924402