『スカーレット』あれこれ「熱くなる瞬間」2020-01-26

2020-01-26 當山日出夫(とうやまひでお)

『スカーレット』第16週「熱くなる瞬間」
https://www.nhk.or.jp/scarlet/story/index16_200120.html

前回は、
やまもも書斎記 2020年1月19日
『スカーレット』あれこれ「優しさが交差して」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/01/19/9203726

この週で喜美子は、陶芸家への道を歩み始めることになる。

工房の電気窯が故障する。これをきっかけに、喜美子は薪をたく穴窯をつくることを思いつく。昔、山でひろった陶器のかけらの色を出したいという気持ちになる。このあたりの流れは、自然に描かれていたようだが……しかし、まだ、喜美子は、コンテストに入賞したということもない。まだ陶芸家としては知られていない。それが、穴窯で陶芸の方向に進むというのは、ちょっと無理があるかな、という感じがしないでもない。だが、このあたりのことを、夫の八郎との協力関係の構築ということで、うまく情感を込めて描いていたように思う。

穴窯はできたものの、目標の一二〇〇度までなかなか温度があがらない。無事に喜美子は作品を作ることができるだろうか。

一方、喜美子の家族のこと、妹の百合子のこと、信作とのこと、それから、照子とのことなど、地元の信楽の人びととの生活を、こまやかに、印象的に描いてあったと思う。

ところで、弟子の三津は、喜美子と八郎の夫婦にとってどのような存在になっていくのであろうか。新しい窯のなかで燃える炎は、あたかも喜美子の心のうちの嫉妬心が燃え上がっているかのごとくであった。

次週、大阪の大久保さんも再登場のようである。喜美子は無事に陶芸家の道を歩むことができるだろうか。どのような展開になるか楽しみに見ることにしよう。

2020年1月25日記

追記 2020-02-02
この続きは、
やまもも書斎記 2020年2月2日
『スカーレット』あれこれ「涙のち晴れ」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/02/02/9209362

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