NHK『ひよっこ』再放送あれこれ2020-05-11

2020-05-11 當山日出夫(とうやまひでお)

NHKで夕方、朝ドラ『ひよっこ』の再放送をしている。家にいるときは……というか、特に今は外出する用事もない、授業はオンラインである……なるべく見るようにしている。このドラマは、その放送のとき、欠かさず見ていた。その時々に思ったことなどは、毎週、このブログに書いてきた。

今、改めて、『ひよっこ』を見て思うことは……日常生活の細やかな情感を丁寧に描いている作品だな、ということである。「普通」に生活すること、毎日の労働、暮らし、隣人とのつきあい、これら、ごく「普通」であることが、きわめてとうといものに感じるようになっている。

このドラマは、特に波瀾万丈の展開があるとうのではない。ただ、行方不明になった父親という存在が、重くのしかかるものとしてあることは確かだが、それを除くと、描いているのは、向島電機での仕事であり、すずふり亭での仕事であり、あかね荘での暮らしであり、その職場の人びと、隣人たちとの交流である。その何気ない日常の、ごく「普通」に暮らしていくなかでの、ちょっとしたできごと、そこでの人びとの気持ちのふれあい、これがきわめてじっくりと描いてある。

こういうドラマを見ると、気分が落ち着く。

私は、もともとが居職に近い生活をしてきているので、外出自粛と言われても、それで特に困ることはない。しかし、そうはいっても、世の中の平穏ならざる雰囲気というのは、日常的に感じるところである。さて、これから、この世の中どうなっていくのだろうか、まったく不安が無いといえば嘘になる。

このようなときは、あえて重厚長大な本でも読もうかと思う。今読んでいるのは『戦争と平和』(トルストイ/藤沼貴訳、岩波文庫)。それから、考えているのが、『源氏物語』、これは、小学館のテクストで読んでみようかと思っている。その他、村上春樹の翻訳小説など、買ってあるものがいくつかある。無論、ちょっと探せば、読んでいない本がいくつも出てくる。ここしばらく、新しい本を買って読むよりも、読むつもりで買ってあった本を消化することにしようかと思っている。

そして、夕方になるとNHKをつける。『ひよっこ』を見る。こんな生活をしばらくおくれたらと思う次第である。

2020年5月10日記

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