Asia Insight「新運河は何をもたらすのか 〜カンボジア〜」2025-02-15

2025年2月15日 當山日出夫

Asia Insight 新運河は何をもたらすのか 〜カンボジア〜

カンボジアという国については、ほとんど知るところがないというのが、本当のところである。東南アジアの重要な国家の一つであり、かつて、ポル・ポト政権のもとで大虐殺があったことは、知っている。だが、現在の政治については、不案内である。

運河を建設する工事の意義は、まあ、分かる気がする。首都から海まで船で行けるようにして、物流の中心とする。これは、これまでのベトナムに対する依存度を下げることになる。また、運河の周囲の農業にとっては、農業用水の安定的な確保につながる。

まあ、いいことづくめのようなのだが、これを中国資本にたよって進めるというのは、どうなるだろうか。中国経済が、順調なままならいいが、普通に伝えられるところでは、これからの先行きはどうもあやういかもしれない。対外投資をこれまでのように潤沢に行うことができるだろうか。

運河を作ったはいいけれども、スリランカのように、運河の利用の権利を、中国企業にもっていかれてしまうという事態は、避けたいところだろう。

それにしても、この大規模公共工事のすすめかたは、日本の感覚からすればであるが、かなり強引な感じがする。土地を奪われる農民に対する、説明や補賞は、もっと丁寧であるべきだし、金額も非常に少ないと思う。こういう強引なことができる政治体制というのが、まあ、今のカンボジアの国の有様ということなのだろう。

立ち退きを命ぜられた夫婦は、孤児であったという。ポル・ポト政権の犠牲者である。このような人びとが、まだ数多くいるのが、今のカンボジアであることは確かなことなのだろう。

番組の中で映っていた、カンボジアの米作。機械化されているようでもあり、一方で、非常に前近代的なようでもある。これを、日本の田圃での米作と比較してみるということが、いけないのかとも思うが。米は輸出されているということだが、どこに向けてなのだろうか。米の袋には漢字が書いてあったので、中国向けかと思ったりするのだが、どうなのだろうか。

2025年2月12日記

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