「弱小タッグが世界を変えた ~カメラ付き携帯 反骨の逆転劇~」2024-04-17

2024年4月17日 當山日出夫

新プロジェクトX 弱小タッグが世界を変えた ~カメラ付き携帯 反骨の逆転劇~

この番組、面白いことは面白いのだが、そこから未来に向けて何かを学ぶという気にはあまりならない、というのが正直なところである。

今世紀に入ってから言われるようになったこと……「選択と集中」。この方針によって、どれだけの意欲の萌芽が壊されてきたことかと思う。番組であつかったいたカメラ付き携帯電話の開発は、たまたま潰されることがなく、そして、たまたま成功した事例ということになるだろう。この種の企画開発としては、日の目を見ることなく潰えていった数多くの仕事があったにちがいない。

番組ではあまり言及していなかったが、カメラ付き携帯電話は、後のスマートフォンにうけつがれることになる。しかし、スマートフォンを開発したのは、言うまでもなくアップルである。日本の企業ではなかった。

その後のスマーフォンを使ったSNSのサービスについても、開発してきたのはアメリカの企業か、あるいは、中国の企業である。日本は、いったい何をしたことになるのか。

ドコモのiモードは、今では失敗の事例の最たるものになってしまっているかと思うが、どうだろうか。強いていえば、ドコモはiモードのせいで、アップルになり損ねたことになる。

番組のなかで理想の上司というようなことが語られていた。が、今の若い人なら、上司をどうのこうのというまえに、さっさと会社を辞めて起業するかもしれない。理想的な上司がいる会社だから、そこで研究開発が進むという時代ではもはやないだろう。

2024年4月14日記

すこぶるアガるビル「【読売会館】有楽町で逢いましょう!家電量販店は元百貨店」2024-04-17

2024年4月17日 當山日出夫

すこぶるアガるビル 【読売会館】有楽町で逢いましょう!家電量販店は元百貨店

たまたまテレビの番組表を見ていて気づいたので録画しておいた。

あのビルの正式名称が読売会館ということは初めて知った。

私が東京に住んでいたころは、そごうだった。しかし、この百貨店で買い物をしたということはないと思う。そもそも、東京に住んでいたとき、百貨店には行くことがあまりなかった。(ただ、池袋の西武に行くことが多かった。書店に行くのと、美術館に行くのとである。)

ビックカメラになったことは知っているのだが、東京に行っても前をとおりすぎるだけで中に入ったことはない。また、百貨店というビジネスが、もう時代に合わなくなってきていることは確かである。

あの三角形の狭い敷地に、よくこんなものを建てたものだという気持ちでは、ずっと見ていた。山手線の窓から見えるビルだった。「有楽町で逢いましょう」が、そごうの作った歌ということは知ってはいたのだが、ただそれだけのことだった。有楽町というと、再開発で作られたマリオンのビルのことが、やはり私の印象に残っている。

よみうりホールには、一度だけ行ったことがあるかと憶えている。確か見たのは「夕鶴」だった。

交差するエスカレーターが、このビルが発祥であることは、初めて知った。今では、この方式が当たり前になっているが、初めてこれを考えたという工夫はすごいと思う。

現代の建築でも、その目で見ていくといろいろと興味深いところがあるものである。

2024年4月12日記