100分de名著「フロイト“夢判断” (1)無意識の発見と精神分析」2024-04-06

2024年4月6日 當山日出夫

100分de名著 フロイト“夢判断” (1)無意識の発見と精神分析

『夢判断』を今読もうと思うと、新潮文庫版ということになるだろう。高橋義孝の訳である。かなり古い。新しい訳がないものかと探すと、新潮社から新しい訳本がある。だが、岩波文庫版とかがあるかと思ったが無い。今では、もう読まれない本になってしまったのだろうか。フロイトの名前は有名であり、夢の分析のことも、一般的な知識になっているとは思うのだが。

若いころ、国語学の勉強をしていたころ、よく夢を見た。見る夢は、映像ではない。「ことば」あるいは「文字」だけである。「ことば」が次々と出てくる。また、なにかしらの文章を綴っている。そんな夢をよく見たのを憶えている。

国語学の研究ということからリタイアして隠居と決めた今ではそのような夢は見ない。

フロイトの発見した無意識ということの、文化史的な意味について、さらに説明があるといいと感じる。これは、現在の我々の人間観にかかわる。人間というものを究極的には、脳あるいは遺伝子で考えるのが、現代の人間観だと私は理解している。その現代において、脳のはたらきと無意識とはどんなふうに考えられているのか、このあたりが最も知りたいことである。

2024年4月2日記

ザ・バックヤード「東京スカイツリー」2024-04-06

2024年4月6日 當山日出夫

ザ・バックヤード 東京スカイツリー

これは面白かった。

東京スカイツリーには行ったことがない。その建設の途中の姿をとおくから眺めたことがあるぐらいである。

雷の観測、雲の観測、相対性理論の実験、温暖化ガスの観測、実にいろいろな観測や実験が行われている。どれも興味深いものばかりである。これも、東京の都市部の中心にあって、孤立して高い建物だからこそできることばかりである。

雷の観測は、東京スカイツリーがあったからこそできた調査ということになる。

相対性理論は、はっきり言って名前を知っているぐらいのことなのだが、きわめて精密な時計を使うことによって、スカイツリーの上と下とで、時間の進み方が違うことが分かる。これを観測する時計を作ったということもすごい。

温室効果ガスの測定は、東京スカイツリーでなければできない観測ということになる。CO2だけではなく、COも測定している。COは温室効果ガスではない。ものを燃やしたときの不完全燃焼による。しかし、CO2とCOとは増減が連動している。また、CO2を調べると、今の時代に化石燃料を燃やして出たものと、植物の光合成によってできたものとは違う。炭素の年代が分かる。理屈としては理解できるつもりだが、なるほどこういう調査を踏まえて、地球温暖化対策の基礎を考えることになるのかと思う。

番組では出てこなかったことだが、気になることとしては、心柱。東京スカイツリーは心柱を使っていることは知られていることだと思うのだが、では、実際にどれほどの効果があるのか、観測しているのだろうか。このあたりどうなのか知りたいところではある。

それから、番組で紹介されていた各種の観測などは、東京スカイツリーの計画段階からのものだろうか、このあたりの説明があると良かった。

2024年4月5日記