英雄たちの選択「月影の男 〜天下人の弟 豊臣秀長〜」2025-06-18

2025年6月18日 當山日出夫

英雄たちの選択 月影の男 〜天下人の弟 豊臣秀長〜

再放送である。ただ、番組のHPを見ても、最初の放送がいつか書いていなかった。

来年の大河ドラマは『豊臣兄弟』で、豊臣秀長が主人公ということなのだが、これまで、秀長は、あまりドラマのなかで大きく扱われてきていなかったように覚えている。全体としては、戦国時代ドラマということになるのだろうが、どのようなものになるだろうか。

この番組で言っていたことで興味深いと思うのは、秀吉と秀長は、農民(あるいは百姓というべきだろうか)の出自であるということ。これまで、豊臣秀吉は、いくどとなくドラマで描かれてきている。このとき、信長や家康、あるいは、明智光秀や伊達政宗でもいいが、れっきとした戦国時代の武家の出身ではないということが、重要かもしれない。その持っている心性が、武士とは異なるという意味においてである。

武士の生まれの兄弟なら、生まれた時からライバルである。場合によっては、殺し合いになることもある。そうしなければ、戦国時代の武士として生き残れない。

しかし、農民の出身の秀吉と秀長は、助け合わなければ生きていけない、ということになる(のだろう)。そもそも、中世の農村の共同体とはどんなものだったのか、ということから気になるのではあるが。

このあたりの、武士と農民の心性の違いということを考えてみると、これはこれでいろいろと面白いことになるかもしれない。

ところで、秀長や大和郡山に城を作る。そして、大和の国の寺社勢力と対決することになる。また、見地や刀狩りなど、後に秀吉が行った政策を、いちはやくこころみている。これはそのとおりなのだろうが、中世から近世にかけての大和の国は、いったいどんなだったのだろうか。普通の歴史では、古代の奈良、でなければ、中世にかけての寺社勢力ということで、大きくとりあげられるが、そこでの人びとの暮らしや産業はいったいどんなものだったのか、あまり知られていないことかもしれない。専門に研究している研究者はいるのだろうが。

秀長のことをきっかけに、中世から近世にかけての奈良の歴史について、分かりやすい本でも出るかな、と期待しているが、どうなるだろうか。

2025年6月17日記

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