「調査報道 新世紀 File4 オンラインカジノ 底知れぬ闇」 ― 2024-07-17
2024年7月17日 當山日出夫
調査報道 新世紀 File4 オンラインカジノ 底知れぬ闇
オンラインカジノというものが、一般に知られるようになったのは、COVID-19のとき、山口県阿武町で給付金を四〇〇〇万円以上、誤送金してしまった事件のときだったと記憶する。このとき、金を受け取った男性は、それをオンラインカジノに使ったと言った。その後、普通にインターネットを見ていても、オンラインカジノの広告が出るようになった。今では見なくなったが。
まず、ギャンブル依存症というのが、ただの趣味や嗜好という範囲を超えて、脳の機能障害であり、治療すべき状態ということは、広く知られるべきだろう。
オンラインカジノの場合、スマホで出来る。これが、普通のというか、従来の賭博場であれば、そこに出かけて行かなければならない。これは、ある意味では、日常から離れた別世界として認識することになるので、意識の切り替えが可能なのだろう。しかし、日常的に手元にあるスマホでは、これから離れることは容易ではないだろう。
地中海のマルタで、カジノのディーラーとして働く日本人が多くいるということは、この番組で知った。まあ、円は安くなっているし、ワーキングホリデーというような感覚であるのかもしれない。
そもそも、ギャンブルというのは、胴元が絶対に損をしないように設計されているものだというのは、常識的なことだろう。それが、コンピュータが介在するようになれば、純然と乱数で作られているとは、信じられない。恣意的な操作があることは、容易に想像がつく。
ギャンブルは、全体として見れば、客が損をして、胴元がもうかるものであるというは、古今東西にわたっていえることのはずである。まあ、なかには、たまたま運がよくて儲ける人もいるかもしれないが。
日本から巨額のお金がオンラインカジノを通じて、外国に流れていくということも、大きな問題かもしれない。だからといって、日本にもカジノを作って逆に海外の客を相手に儲ければいいということにはならないが。(まあ、大阪には作るらしいが、しかし、儲けの多くは海外の運営会社に持っていかれるにちがいない。)
それから、番組の趣旨とはまったく関係ないのだが、いや、これがむしろ私の専門領域のことになるのだが、「賭」という漢字の字体が揺れていた。NHKは、あまり気にしていないようである。
2024年7月11日記
調査報道 新世紀 File4 オンラインカジノ 底知れぬ闇
オンラインカジノというものが、一般に知られるようになったのは、COVID-19のとき、山口県阿武町で給付金を四〇〇〇万円以上、誤送金してしまった事件のときだったと記憶する。このとき、金を受け取った男性は、それをオンラインカジノに使ったと言った。その後、普通にインターネットを見ていても、オンラインカジノの広告が出るようになった。今では見なくなったが。
まず、ギャンブル依存症というのが、ただの趣味や嗜好という範囲を超えて、脳の機能障害であり、治療すべき状態ということは、広く知られるべきだろう。
オンラインカジノの場合、スマホで出来る。これが、普通のというか、従来の賭博場であれば、そこに出かけて行かなければならない。これは、ある意味では、日常から離れた別世界として認識することになるので、意識の切り替えが可能なのだろう。しかし、日常的に手元にあるスマホでは、これから離れることは容易ではないだろう。
地中海のマルタで、カジノのディーラーとして働く日本人が多くいるということは、この番組で知った。まあ、円は安くなっているし、ワーキングホリデーというような感覚であるのかもしれない。
そもそも、ギャンブルというのは、胴元が絶対に損をしないように設計されているものだというのは、常識的なことだろう。それが、コンピュータが介在するようになれば、純然と乱数で作られているとは、信じられない。恣意的な操作があることは、容易に想像がつく。
ギャンブルは、全体として見れば、客が損をして、胴元がもうかるものであるというは、古今東西にわたっていえることのはずである。まあ、なかには、たまたま運がよくて儲ける人もいるかもしれないが。
日本から巨額のお金がオンラインカジノを通じて、外国に流れていくということも、大きな問題かもしれない。だからといって、日本にもカジノを作って逆に海外の客を相手に儲ければいいということにはならないが。(まあ、大阪には作るらしいが、しかし、儲けの多くは海外の運営会社に持っていかれるにちがいない。)
それから、番組の趣旨とはまったく関係ないのだが、いや、これがむしろ私の専門領域のことになるのだが、「賭」という漢字の字体が揺れていた。NHKは、あまり気にしていないようである。
2024年7月11日記
「シリーズ 知られざる島の歴史旅 (1)八丈島 絶海の孤島に流された武士」 ― 2024-07-17
2024年7月17日 當山日出夫
英雄たちの選択 シリーズ 知られざる島の歴史旅 (1)八丈島 絶海の孤島に流された武士
八丈島は、はっきりいって名前を知っているというだけの島である。流人の島であることは知っていたが、歴史の知識というよりは、時代小説などで憶えたことかと思う。「木枯し紋次郎」のシリーズに「赦免花は散った」というのがある。
宇喜多秀家は名前は知っていたという程度である。八丈島に流罪になったということは知らなかった。近藤富蔵のことは、この番組で知った。近藤重蔵の子どもである。『八丈実記』という本のことは、どこかで見たかと憶えているのだが、実際にどんな本で誰が書いたのかは、知らないでいた。
一八世紀から一九世紀、この時代について、「百科全書」の時代、と言っていたが、そういう見方もできるだろう。たしかに江戸時代、多くの記録や随筆というものが書かれた。一番有名なのは『北越雪譜』だろうか。日本の近世における、雑多な知的好奇心の一つの表れとみることもできるだろう。
この番組は、磯田道史の余談が面白い。京都の伏見の城下町の墓を調べると、成人男性の三分の二が性病にかかっていた。(典拠の論文を探してみようという気には、もうならないでいるので、そんなものかと見ていたのだが。)三密の状態で人が暮らせば、疫病からは逃れられない。それにくらべれば、八丈島はゆったりと生活することができる。まあ、たしかにそのとおりだろう。
他人のモノサシで自分を評価してはいけない。これもそのとおりである。
宇喜多秀家も近藤富蔵も、結局は八丈島で生涯を終えることを選択した。島には、それなりの魅力があったということになるのだろう。
ところで、八丈島は、どのような歴史のある島なのか、江戸時代はどのように統治されていたのか、人びとの生活はどんなだったのか……ということについては、まったく触れることがなかった。そのようなことは自分で調べてくださいということなのかと思うが、少しぐらい解説があってもよかったと思う。
2024年7月16日記
英雄たちの選択 シリーズ 知られざる島の歴史旅 (1)八丈島 絶海の孤島に流された武士
八丈島は、はっきりいって名前を知っているというだけの島である。流人の島であることは知っていたが、歴史の知識というよりは、時代小説などで憶えたことかと思う。「木枯し紋次郎」のシリーズに「赦免花は散った」というのがある。
宇喜多秀家は名前は知っていたという程度である。八丈島に流罪になったということは知らなかった。近藤富蔵のことは、この番組で知った。近藤重蔵の子どもである。『八丈実記』という本のことは、どこかで見たかと憶えているのだが、実際にどんな本で誰が書いたのかは、知らないでいた。
一八世紀から一九世紀、この時代について、「百科全書」の時代、と言っていたが、そういう見方もできるだろう。たしかに江戸時代、多くの記録や随筆というものが書かれた。一番有名なのは『北越雪譜』だろうか。日本の近世における、雑多な知的好奇心の一つの表れとみることもできるだろう。
この番組は、磯田道史の余談が面白い。京都の伏見の城下町の墓を調べると、成人男性の三分の二が性病にかかっていた。(典拠の論文を探してみようという気には、もうならないでいるので、そんなものかと見ていたのだが。)三密の状態で人が暮らせば、疫病からは逃れられない。それにくらべれば、八丈島はゆったりと生活することができる。まあ、たしかにそのとおりだろう。
他人のモノサシで自分を評価してはいけない。これもそのとおりである。
宇喜多秀家も近藤富蔵も、結局は八丈島で生涯を終えることを選択した。島には、それなりの魅力があったということになるのだろう。
ところで、八丈島は、どのような歴史のある島なのか、江戸時代はどのように統治されていたのか、人びとの生活はどんなだったのか……ということについては、まったく触れることがなかった。そのようなことは自分で調べてくださいということなのかと思うが、少しぐらい解説があってもよかったと思う。
2024年7月16日記
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