『西郷どん』あれこれ「糸の誓い」2018-09-04

2018-09-04 當山日出夫(とうやまひでお)

『西郷どん』2018年9月2日、第33回「糸の誓い」
https://www.nhk.or.jp/segodon/story/33/

前回は、
やまもも書斎記 2018年8月28日
『西郷どん』あれこれ「薩長同盟」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/08/28/8951670

このドラマ、西郷隆盛という人物の、表の仕事(倒幕から明治維新)と同時に、個人としてのプライベートな側面を、きちんと描く方針である。この回は、妻、糸との関係。

見どころは、次の二点だろうか。

第一には、妻、糸との関係。それが、龍馬の妻(お龍)とのからみのなかで、丁寧に描かれていた。表だっての仕事ではないところでの、家庭人というべき側面を見せる西郷ということであろうか。

他の登場人物についても、このドラマは、表の顔と、個人的なプライベートな場面とを、うまくつかいわけているようである。以前の、一橋慶喜の品川の妓楼のシーンも、そのように見ることができようか。無論、坂本龍馬と、その妻、お龍の話しは、幕末ドラマとしては、定番の題材でもある。なお、寺田屋での事件、お龍の入浴のシーンからであったのは、幕末ドラマの約束とでもいうべきであろう。

第二、英国のパークスとの交渉。ここで、西郷は、具体的に薩摩と英国との間の交渉をしたというようには描かれていなかった。ただ、自分を信じてくれ。自分は薩摩を代表しているのであるから、ということであった。まあ、英国人とであっても、腹をわってはなせば話しが通じるということであろうか。

このような交渉術……これまでも、このドラマで描いてきた西郷のイメージである。長州征伐を収拾したした時の交渉もそうであったし、前回の、薩長同盟もそうであった。このような西郷のイメージの積み重ねの延長に、次回以降に出てくるであろう、倒幕から、江戸城無血開城の流れになるのだろう。

以上の二点が、今回の見どころかと思ったところである。

そして、ちょっと気になったのは、ナマコ。はたして、本当に、パークスをもてなす祝宴に出されたのであろうか。それにしても、ナマコをまるのままで料理してということもないだろうにとは、思ったのだが。

この時の英国の通訳をしていたのは、サトウであったかと思う。『遠い崖』を読んでしまおうと思いながら、まだ果たせていない。

次回は、いよいよ倒幕へと動くことになるようだ。楽しみに見ることにしよう。

追記 2018-09-11
この続きは、
やまもも書斎記 2018年9月11日
『西郷どん』あれこれ「将軍慶喜」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/09/11/8958883

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