WS文字:プログラム確定2009-01-16

2009/01/16 當山日出夫

2009年2月7日(土) 国立国語研究所での
ワークショップ:文字-文字の規範-

http://www2.kokken.go.jp/egov/ws_moji090207.html

この、最終プログラムが確定した。実際の活字デザインの現場の話しから、字書の字体記述、さらには、携帯電話の絵文字まで、はばひろく、現在の日本における文字の問題をあつかうことになる。

多くの方々の参加を希望したい。

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日時:2009年2月7日(土)
場所:国立国語研究所

13:15-13:30 基調報告  當山日出夫(立命館大学グローバルCOE)
「景観文字と字体規範-「祇園」のその後-」

13:30-14:00 発表(1)  小形克宏(フリーライター)
「表外漢字における略字体の普及と衰退」

14:00-14:30 発表(2) 小池和夫(築地電子活版)
「JIS X 0213 漢字の選定規準とその問題―JIS X 0213では漢字の選定については,区点位置詳説を掲載していない。選定にあたってはWGで長時間の議論が行なわれたが,最終的に選定の規準を確定することはできなかった。十年一昔というが,選定から10年を経た今,選定にあたってWGでどのような議論があったのか,いくつかの実例を示して検証してみたい。―」

14:30-15:00 発表(3)  狩野宏樹(イワタ)
「字形規範とフォントデザイン」

15:00-15:15 休憩

15:15-15:45 発表(4)  師茂樹(花園大学)
「携帯電話の絵文字のUnicode登録をめぐる議論の動向」

15:45-16:15 発表(5)  池田証寿(北海道大学)
「字書記述と実用例とを連関させた漢字字体の研究方法について」

16:15-16:45 発表(6)  林立萍(台湾大学)
「台湾の大学入試センターの日本語語彙表に見られる漢字」

16:45-17:00 休憩

17:00-18:00 全体討論

終了後,懇親会を予定しています。

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このワークショップについては、すでに、発表者の一人である小形さんの「もじのなまえ」でも掲載されている。

http://d.hatena.ne.jp/ogwata/20090113/p1

當山日出夫(とうやまひでお)

文字についての私の基本的立場2009-01-16

2009/01/16 當山日出夫

日本語研究として、主に、文字のことを研究している。だが、そのとき、次の点だけは、個人的に忘れてはならないこととし、常に自覚的でありたいと思っている。

第一に、文字というものを考えるとき、一般的に、対比的におかれるのが、音声言語である。だが、言語=音声、とのみ考えているわけではない。聴覚障害(耳がきこえない)学生を、2~3年に一人ぐらいの割合で、教えることがある(花園大学、国語史/日本語史)。このような学生にとっては、学習のうえでは、書かれたもの(文字)に強く依存する。

日本語における「書記言語」は学問的に問題であることは承知している。そのレベルの議論とは別に、聴覚障害の人間にとっては、書記言語として日本語、としか言いようのないものが存在する、このことは確かである。

第二に、日本語を表記する文字のなかに、「点字」をふくめて考えること。おそらく、点字で書かれた日本語ほど、純粋なテキストはないかもしれない。目で見る、視覚的に表現されたものだけが、文字であるとは思っていない。

なお、上記のうち、聴覚障害のひとにとって、文字(書記日本語)がどのような意味をもっているかについては、次の論考が参考になる。オープンになっているものなので、以下に記す。

上農正剛.2007.聴覚障害児の言語獲得における多言語状況.Core Ethics,Vol.3.立命館大学大学院先端総合学術研究科
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/ce/2007/us01.pdf

當山日出夫(とうやまひでお)

新常用漢字:+191(-5)字2009-01-16

2009/01/16 當山日出夫

今、午後8時すぎ。

今日は、新常用漢字表の委員会の日。現時点で、私が、確認したところで、共同通信と時事通信が、報じている。Googleニュースで検索。

「しんにゅう」は「二点」(印刷標準字体)ということらしい。ところで、「名称」の方はどうなったのだろうか。

當山日出夫(とうやまひでお)

追記 2009/01/16 午後10時ごろ
朝日新聞(asahi.com)では、「新常用漢字表試案」と表現している。(白石明彦・編集委員)
明日の新聞に注目しよう