『おんな城主直虎』あれこれ「魔王のいけにえ」2017-11-14

2017-11-14 當山日出夫(とうやまひでお)

『おんな城主直虎』2017年11月12日、第45回「魔王のいけにえ」
http://www.nhk.or.jp/naotora/story/story45/

前回は、
やまもも書斎記 2017年11月7日
『おんな城主直虎』あれこれ「井伊谷のばら」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/11/07/8722480

このドラマは、直虎が主人公のはず……なのであるが、どうなっているのだろうか。物語は、徳川と織田という戦国大名の権謀術数の話になっている。

今回の見どころは、やはりなんといっても織田信長だろうか。これまで数々の大河ドラマで登場してきた織田信長があるなかで、きわだってそのオーラを感じさせる演出であった。

それから、徳川の内紛。織田との関係を良好にたもちつつ、徳川が生きのびるにはどうすべきか。まず、徳川というイエの存続がなによりである。そのためには、いかなる手段をもえらばない。その結果、信康はとらえられることになったのであるが。

このような歴史の大きな動きのなかで、もはや、直虎も、あるいは、万千代も、ただ、目撃者であるにとどまっている。あるいは、万千代にしてみれば、このような徳川の有様を目にすることで、後の直政への成長の契機があると見ることもできる。だが、直虎にとっては、もはや徳川も織田も関係がない。近藤の支配する井伊谷で安穏に暮らすことが、その生き方の根底にある。

ただ、ドラマとして、もはや歴史の表舞台に出ることのない直虎を、どのようにして、歴史の動く場面に目撃者として登場させるか、そこのところに苦心している脚本のように見える。

ドラマは、ここにきて、井伊のイエの物語から、徳川のイエの物語にかわっている。そして、そのなかで万千代は成長していくことになる。

そして、今回も、ネコ和尚にだかれてネコが登場していた。次週もネコは出てくるだろうか。

追記 2017-11-21
この続きは、
やまもも書斎記 2017年11月21日
『おんな城主直虎』あれこれ「悪女について」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/11/21/8731658

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