新常用漢字:説明会のメンバー2009-03-13

2009/03/13 當山日出夫

安岡さんのご指摘のように、一番、「新常用漢字」が決まって影響をうける分野の人が顔を出していませんね(まあ、当日は、どこかで出席なさるのでしょうが。)

新聞関係と教育関係、これらの分野が最も大きく影響をうけるはず。(そして、さらには、印刷・出版関係。場合によっては、コンピュータ関係。)

現時点では、議事録まで公式にオープンなのは、第28回(H20年11月25日)。議事次第配付資料は、その次の第29回(H20年12月16日)、まで。

ここを見ている人なら知っていると思いますが、URLは、

http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/bunkasingi/kanji.html

これだけの議事録の経緯があって、さらにインターネット上で様々な議論があって、では、どのような「説明」がなされるのか、とっても興味はあります。しかし、私も時間的に厳しい。

當山日出夫(とうやまひでお)

デジタルは人文学の衰退か(2)2009-03-13

2009/03/13 當山日出夫

2009年3月11日のつづき。
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2009/03/11/4167990

現代の日本で、人文学研究が危機的状況にある、このような言い方は、表現の仕方はちがっても、あちらこちらで目にする。少なくとも、盤石であり、将来に大いに希望が持てる、という話しは、寡聞にして知らない。

この人文学の衰退といったとき、二つの視点がある。

第一に、後継者がそだたない。このなかにも、いろんな問題がある。

・PDなど、せっかく勉強しても将来が見えない状況にある現状。

・そのせいかもしれないが、学生が集まらない。これも、学部レベルの入試段階でも言えることだろうし、また、大学院進学についても、言えること。

・もっとも根本には、学生全体のレベル低下。いわゆる「ゆとり教育」のせいかどうかは別にして、知への積極性が欠けるようになってきている。人文学は基礎教養であるといっても、その一方で、知的スノビズムがないとなりたたない。
このあたり、『日本語が亡びるとき』(水村美苗)における「フランス語」への言及が示唆的である。

第二には、従来の人文学研究の枠組み(講座・学科・専攻・学会など)の枠組みが維持できなくなってきていること。まあ、学会・研究会は、時代の変化に対応してどうにかなる面がある。
今月末の「東洋学へのコンピュータ利用」(京都大学)など、既存の大学の学問の枠組みでは、とてもとらえきれない。だから、面白いのであるが。

最近、心理学や社会学を、文学部から切り離す動きが見られる。これも時代の流れだろう。とすると、文学部に残るのは、旧態依然たる、文・史・哲、ということになる。そして、ここに人材が来ない。学科・専攻が維持できない。また、同時に、「地域研究」という発想では、「文・史・哲」の枠組みを横断的にこえなければならない。それに、教員や教育のシステムが、なかなか対応できない。

では、以上のような流れのなかで、デジタルは、人文学研究とその教育に何をもたらすのであろうか。個人的には、あまり楽観的にはなれない。しかし、後戻りはできないことも確か。

當山日出夫(とうやまひでお)

『蕎麦ときしめん』と『日本人とユダヤ人』2009-03-13

2009/03/13 當山日出夫

これは、「日本人論」なのである。なぜならば、『蕎麦ときしめん』は、『日本人とユダヤ人』のパスティーシュであるから。

当然ながら、『日本人とユダヤ人』(山本七平=イザヤ・ベンダサン)は、基本的には日本人論、なのである。たしかに、山本七平は、いろいろと物議をかもす発言をする人であったにはちがいない。しかし、『日本人とユダヤ人』に登場する「ユダヤ人」が、実際のユダヤ人である必要は無い。それは、『ガリバー旅行記』に登場する「ヤフー」が、実在する必要が無いのと同じこと。こんなこと、読めばすぐにわかることだろう。

こんな簡単なこともわからないで、すこし昔のことになるが、この本に描かれた「ユダヤ人」がいかにうさんくさいかを論証することによって、山本七平を論断しようとした、新聞社があった。本の読み方を知らない。言うまでもない、朝日新聞社である。

まあ、そういうことは、昔話にして、読むことにしよう。

清水義範.『接客セブンティーズ -清水義範パスティーシュ100 四の巻-』(ちくま文庫).筑摩書房.2009

當山日出夫(とうやまひでお)

『図書館ねこデューイ』2009-03-13

2009/03/13 當山日出夫

今日は雨。花粉症としては、すこし楽なので、本屋さんまで出かけた。自動車で我が家から少しのところ。お目当ては、『接客セブンティーズ』(ちくま文庫、清水義範)なのであるが、店内をあちらこちら見てまわる。

店の入り口付近、新刊、売れ筋のコーナーに目立つようにあったのが、

『図書館ねこデューイ』

あれ、この本、こんなに有名だったかなあ、新聞広告では、そう大きく宣伝しているということもないが、と思った。しかし、場所としては、さもありなん。なにせ、その本屋さんの道へだてた向かいには、国会図書館関西館が、存在しているのである。

まさか、国会図書館関西館に、この本が、所蔵されていないはずはなかろうが。

国会図書館の館長(今は、長尾先生)は、国会会期中は、国外に出てはいけない決まりがあるらしい。では、国会図書館でネコを飼ってはいけないという法律はあるのだろうか。国会図書館の規模ぐらいであれば、ライオンぐらい飼ってもよさそうにおもうの私ぐらいか。いや、ゾウの方がいいという人もいるかもしれない。あるいは、タヌキに先住の権利があると主張する人もいるかもしれない。

ヴィッキー・マイロン(羽田詩津子訳).『図書館ねこデューイ』.早川書房.2008