Asia Insight「中国 “工場2世”たちの闘い」2025-01-28

2025年1月28日 當山日出夫

Asia Insight 中国 “工場2世”たちの闘い

再放送である。最初は、2023年9月1日。

一年と少し前の放送の再放送であるが、今の中国の状況はどうなのだろうか。経済不況が伝えられるが、それが良くなってきたという報には接しない。

中国が改革開放路線をとってから、製造業に力をいれはじめ、そこで工場を作った世代の、今は、その次の世代になっている。その多くは、欧米への留学を経て、中国にもどって工場の経営を引き継いでいるという。

番組を見てまず感じるのは、女性、それも若い女性がとても多いことである。中国は一人っ子政策をとってきたのであるから、単純に考えて、新しい世代の半数は女性である。(だが、実際に生まれた子どもとしては、男女差のアンバランスが指摘されている。)

これからの中国の製造業はどうなるのだろうか。これまでは、人件費の安さ、ということで、安い製品を作れるというのが、中国の強みだったはずである。それが、中国が豊かになる……ということは、人びとの生活水準が向上し、賃金も上昇するということである。もう、昔のように安い人件費で勝負することはできなくなる。(まあ、だからこそ、付加価値の高い製品として、EVということになっているのだろうと思うが。)

これからは、より安い人件費を求めて、東南アジアとかアフリカとかに進出していくしかないのかとも思う。

ところで、番組のなかで言っていなかったことで気になるのは、このような工場で働く労働者のことである。工場労働者の職場の環境とか、就業率とかは、どうなっているのだろうか。もし、これから、中国の工業が不振になれば、これらの工場労働者が、忘れられた人びと、として大きな問題になるはずである。

また、欧米の大学に留学経験のある若い人が、社会のなかで一定数以上増えてくれば、社会の価値観も変化していくことだろう。欧米の、民主的な社会に触れた若者たちにとって、中国の専制政治は、どのように見えているのだろうか。(これは、この番組の、この回であつかうことからは、離れたことになるのだろうが。)

2025年1月22日記

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