「技術よ 小さき命を救え 〜町工場 夢の心臓・血管パッチ開発〜」 ― 2024-06-12
2024年6月12日 當山日出夫
新プロジェクトX 技術よ 小さき命を救え 〜町工場 夢の心臓・血管パッチ開発〜
ようやく実用化されたばかりの製品のことをとりあげるのは、かつての「プロジェクトX」をふくめて異例のことかもしれない。おそらくは、医療用としての安全性と将来性の見込みがあるから、ということなのだろう。
その技術の大部分は特許の対象であろうから、具体的なことがあまり語られなかったのはしかたないことと思う。
これからの日本の産業を考えるうえでは、高付加価値の製品という方向があることはたしかであり、この意味では成功した事例ということになる。もう、安価に大量生産することによってシェアを取るという時代ではない。先端的な研究開発にこそ、注力すべきである。そのためには、技術者、研究者のすそ野がひろくなければならない。選択と集中が愚策であったことを認めて、方針転換するべきである。
番組では描かれなかったが、厚生労働省などはどう対応したのだろうか。医療用の技術開発というのは、これからの日本の産業にとって一つの方向であるにちがいないのだが、安全のための規制ばかりということになるようでは、将来が見えない。
2024年6月9日記
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