歴史探偵「蘭奢待」2023-11-26

2023年11月26日 當山日出夫

歴史探偵 蘭奢待

これはとても面白かった。

蘭奢待の名前は知っている。これが、以前の大河ドラマ『麒麟がくる』で信長が蘭奢待を切り取るシーンがあったのは、憶えている。この蘭奢待を切り取ったのは、足利義政、織田信長、明治天皇、ということは何かで見て知っていたことである。

足利義政の時代から香道というものが成立して、今日まで伝えられていることになる。

増上寺で香をきく行事があったのはニュースで見た記憶があるのだが、そこに蘭奢待が使われていたことは知らなかった。私が見たニュースでは、ここで蘭奢待が使われたことは報じていなかったと思う。

また、今でも、切り取られた蘭奢待を受け継いでいるところがある。三井寺にあることは興味深い。明治のころ、町田久成が関係してのことであるらしい。町田久成は、日本の近代以降の文化財、博物館を考えるうえで、重要な役割をはたした人物である。(余計なことながら、三井寺の長吏の福家さんとは面識がある。久しぶりにテレビで見た。)

泉涌寺にも伝わっていることも面白い。今では泉涌寺はあまり有名ではないかと思うが、皇室と仏教のことを考えるときには、きわめて重要な寺である。

科学的な分析によって蘭奢待の成分がどんなものであるのか、そして、それをもとに香りを再現してみようというのも、まさに現代ならではのアプローチである。

2023年11月23日記

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