歴史探偵「情報戦・日本海海戦」 ― 2023-06-29
2023年6月29日 當山日出夫
歴史探偵 情報戦・日本海海戦
戦争のときに、自分に都合のいい、自分に好みの情報や報道を選択するということは、今もある。現に、ウクライナでの戦争の報道を見ても、この傾向はある。日本のメディアの報道は、親ウクライナであり、反ロシアである。(ただ、冷静にみれば、この戦争をロシアが始めた理由は、それなりにあるということではあるが、このような意見はあまり表だっては出てこない。)
面白かったのは、モールス符号の通信機。無線通信機が、明治三六年にできたという。まさに、日露戦争の前夜である。では、その前の日清戦争のときは、どのような通信手段を使っていたのか、これが気になるところではあるが。
また、戦時中の戦地の兵士からの手紙が興味深い。この当時、軍による検閲はなかったのだろうか。かなり、戦場の悲惨な様子が綴られていた。
日露戦争が、様々な要因があるにせよ、負けるということはなかった戦いであった、というのは、今の大方の理解かと思う。しかし、このことが、広く一般に知られるようになるのは、おそらくは、太平洋戦争が終わってからのことになる。この意味では、日露戦争について、どのように語られてきたかという観点からの歴史の研究の意味はあるだろう。
どうでもいいことかもしれないが、番組では、以前のNHKの『坂の上の雲』の映像を使っていた。これも、また再放送できればしてほしいものである。
2023年6月27日記
歴史探偵 情報戦・日本海海戦
戦争のときに、自分に都合のいい、自分に好みの情報や報道を選択するということは、今もある。現に、ウクライナでの戦争の報道を見ても、この傾向はある。日本のメディアの報道は、親ウクライナであり、反ロシアである。(ただ、冷静にみれば、この戦争をロシアが始めた理由は、それなりにあるということではあるが、このような意見はあまり表だっては出てこない。)
面白かったのは、モールス符号の通信機。無線通信機が、明治三六年にできたという。まさに、日露戦争の前夜である。では、その前の日清戦争のときは、どのような通信手段を使っていたのか、これが気になるところではあるが。
また、戦時中の戦地の兵士からの手紙が興味深い。この当時、軍による検閲はなかったのだろうか。かなり、戦場の悲惨な様子が綴られていた。
日露戦争が、様々な要因があるにせよ、負けるということはなかった戦いであった、というのは、今の大方の理解かと思う。しかし、このことが、広く一般に知られるようになるのは、おそらくは、太平洋戦争が終わってからのことになる。この意味では、日露戦争について、どのように語られてきたかという観点からの歴史の研究の意味はあるだろう。
どうでもいいことかもしれないが、番組では、以前のNHKの『坂の上の雲』の映像を使っていた。これも、また再放送できればしてほしいものである。
2023年6月27日記
『街道をゆく 本郷界隈』司馬遼太郎/朝日文庫 ― 2023-06-29
2023年6月29日 當山日出夫
司馬遼太郎.『街道をゆく 本郷界隈』(朝日文庫).朝日新聞出版.2009
https://publications.asahi.com/kaidou/37/index.shtml
もとは、一九九一年から九二年、「週刊朝日」連載。
これは面白かった。
本郷には行くことがある。秋の訓点語学会が東京大学で開催ということになってから、年に一回は東大に行く。これも、COVID-19のせいで、しばらく行っていない。オンライン開催が続いた。
本郷、東大の周辺は、そんなに詳しいということではないが、しかし、東京のなかでは、比較的知っている地域になる。
本郷界隈ということで、主に東京大学を中心として、その周辺の地域をめぐり、関連する人びと、歴史的なできごとへと、次から次へと連想の赴くままに、筆がすすんでいる。
夏目漱石、森鷗外、樋口一葉といった近代の文学者はもちろん、朱舜水、最上徳内、水戸光圀など、多方面にわたる。無論、東京大学のあった前田家のことについても詳しい。
また東京大学を論じて、明治という時代についても言及する。
馴染みの地名が多く出てくるせいかもしれないが、これまで読んだ「街道をゆく」のなかでは、特に面白いものである。これは、大仰な日本文化論、日本史講釈が出てこないせいかもしれない。まあ、このあたりは読む人の好みの分かれるところかもしれないが。
司馬遼太郎の書いた、漱石の『三四郞』論として読んでも興味深い。
2023年6月27日記
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